ここまでインデックス投資家育成塾シリーズをご覧いただきありがとうございます。ここまでで、インデックス投資・資産運用に関する知識と実践方法を一通り学ぶことができました。
本記事は、インデックス投資家シリーズ最終回として「運用期間中の注意点とマインドセット」について、取り上げます。
目次
運用期間中の注意点・マインドセットのまとめ図
運用期間中に重要な点
運用期間の重要な点は以下の3点になります。
- 必ず長期間運用を継続することを心がける。
- 時間が許せば金融商品や投資の勉強をする。
- 家族との時間をたくさんもつ、仕事や趣味に没頭する。
以下、これらの事柄について順番に説明していきます。
長期間運用を続けるためのマインドセット
インデックス投資家育成塾シリーズの記事で何度も強調したように、資産運用・投資は、長期間継続することが重要です。安定した資産運用をするため、また複利の効果を得る最大限得るためです。
長期投資が、なぜ重要か?に関しては、以下の記事をご参照ください。
そのため運用期間中は長期間続ける(途中でやめない)ための努力が必要です。
投資・資産運用を長期間継続する工夫の1つは、積み立て投資を行うことでした。証券会社の毎月自動定額積み立てなどを使えば、投資の煩わしさから、投資をやめてしまうことが避けられるためです。
積み立て投資に関しては、以下の記事をご参照ください。
もう1つ投資・資産運用を長期間継続する上で重要なことがあります。それは、急激な相場の下落にも耐える仕組みとマインドセットです。
個人投資家が投資・資産運用をやめてしまう原因の1つは、急激な下落相場に精神的に耐えられないというものがあります。リーマンショックなどの相場の急落時には、インデックスが50%程下落することが稀にあります。そういった事態にも金銭的に精神的に耐えるため、以下のポイントを抑えましょう。
- リスクを過剰に取りすぎていないか?自分のアセットアロケーションを再確認。
- 生活防衛金は十分か?
- 歴史的に見ても相場の急落はその後リバウンドに転じる。
ポイント1:リスクの許容量の確認
ポイントの1番目は「リスクの許容量の確認」です。以下の記事を参考に、ご自身のアセットアロケーションのリスクを算出し、相場の急落時(例えば95%の範囲のばらつき:詳しくは過去の記事)でも、自分の許容量内に収まっているか確認しましょう。
ポイント2:生活防衛金
ポイントの2番目は、生活防衛金です。投資にまわす資金は、数十年(できれば老後)まで使わないことが望ましいものです。つまり相場の急落に関係なく、運用期間中はずっと投資金として「ほおっておく」お金であることが望ましいものです。
そのために、すべての資産を投資にまわさず、ご自身に何かあったときでも対処できるくらい、精神的にゆとりができるくらいの金額を生活防衛金として、銀行に預金しておきましょう。余裕のある生活防衛金が投資にもゆとりを与えてくれます。
生活防衛金の詳細は、以下の2記事をご参照ください。
ポイント3:過去の急落相場は、必ずリバウンドしている
ポイントの3番目は、過去の急落相場では、その後毎回のように相場は反転し、相場の急落前まで戻すか、もしくは急落前以上に相場やインデックスが上昇するケースがほとんど、ということを覚えておくことです。
これは、相場の急落時は、政府やその国の中央銀行などが政策等により、相場をコントロールしようとするためです。このように、歴史的に見ると相場の急落は政府や中央銀行の政策等により、元に戻す、もしくはそれ以上に上昇することがほとんどです。
そのため、急落時には「割安に投資ができる」と思い、積み立て等を継続することが重要です。その時に我慢して積み立てを継続できたが、投資パフォーマンスの違いをうみます。皆さんも相場の急落が起きても割安に投資ができるチャンスと考えるなどして、相場の急落時に資産運用をやめないようにしましょう。
参考文献:
しぶとい分散投資術
→こちらの本では、ITバブルやリーマンショック時にもコツコツと積み立て投資する重要性や投資パフォーマンスを実際のデータをもとに検証しております。「長期分散」そして「積み立て(ドルコスト平均法)」のすばらしさを検証しているもので、個人インデックス投資家に参考になる点が多々有ります。
時間が許せば投資パフォーマンスをあげるためのインプットも大事
一度、アセットアロケーションを決定し、毎月積み立て投資を設定すれば、年に数回のモニタリングやリバランス以外、何もやることはありません。そのため、時間に余裕の有る方は、勉強や情報収集をすることで、投資成績(パフォーマンス)の向上を狙ってみても良いでしょう。
勉強や情報収集には以下の項目が挙げられます。
- 投資理論や資産運用の勉強
- 新しい金融商品
- 税制や規制
- ニュースや書籍から相場観をつける。
投資理論や資産運用の勉強
投資理論や資産運用は、インデックス投資家育成塾の記事、または記事中の参考文献などを読むことで、普遍的な知識をつけることができます。
また、以下にまとめた、資産運用・投資の書籍などを読むことで、さらに深い知識を得ることが可能です。
新しい金融商品・税制・規制など
新しい金融商品や税制、規制などは常に新しい知識をいれていくことで、投資成果の向上が図れます。本ブログでもそれらの情報を発信していますので、ブログ記事などから自分の情報を更新していきましょう。
新しい金融商品(例えば:信託報酬が安い。新たなインデックスを採用)は、「取り入れないとすぐに損する」というわけではないので、ナーバスになる必要はありませんが、知っておくにこしたことはないので、私も含めブログや証券会社のホームページ等で確認してみてください。
金融商品の選び方に関しては、以下の記事もご参照ください。
ニュースや書籍から相場観を作る
これに関しては、少々勉強が必要なことも多いので、手間のかからない投資を行いたい人は避けても良い部分です。しかし、日々のニュース等から相場の変動などをイメージできるようになると、
- 短期では、毎月の積み立てを自分のタイミングで行うことで、投資成果の向上が可能です。
- 長期では、数十年スパンで成長する国や地域をイメージすることで、投資成果の向上が可能です。
家族との時間をたくさんもつ、仕事や趣味に没頭する
これまで、長々と投資期間中の重要な点を述べてきましたが、最後に最も重要な点をあげます。それは「投資期間中は、仕事・趣味などに没頭したり、家族との時間をたくさん取ってください!」ということです。
インデックス投資の最も良い点は、手間がかからない上に投資パフォーマンスがプロの投資家に負けない点です。
そのため、一度積み立てなどをシステム化したあとは、どっしり構えて、仕事・趣味等に没頭し自分を高め、家族との時間を十分にとるなど、楽しい充実した生活を送ってください。
プロの投資家の中には「投資パフォーマンスをあげる最大の方法は、投資していることを忘れることだ」などと言う方もいます。投資していることを忘れるくらい、思い切り生活を楽しんでください。
これは、数ある投資法の中でもインデックス投資家にしかできないことだと私は思っています。お金は確かに重要ですが、たった一度の人生ですので、生活面も充実させてください。
「インデックス投資はお金だけではなく、生活の質の向上も我々に届けてくれます」
本記事のまとめ
- 運用中は、長期期間継続できるような、システム・マインドセットを作っておく。
- 金融商品や投資の勉強もすることで、投資パフォーマンスの向上を図る。
- 家族との時間をもち、仕事や趣味に没頭する。
参考文献:
参考 現在行われている、お得な口座開設キャンペーンは、以下をご参照ください。