MSCI米国インデックスとは、米国経済の動向を表す代表的な株価指数(インデックス)です。UBS ETF米国株(MSCI米国)などの低コストETFのベンチマークに採用されています。
本記事では、MSCI米国インデックスの特徴、構成比、本指数をベンチマークとするETFを紹介・解説します。また、それらETFのお得なオススメ購入先などを紹介・解説します。
目次
MSCI米国インデックスの特徴・評価
MSCI米国インデックスとは、米国株式市場に上場する大中型株式、637銘柄から構成される時価総額加重平均型の株価指数です。米国株式時価総額の約85%をカバーしています。
以下、本指数の各種構成比、他指数との比較、また評価などを解説します。
業種別構成比
以下のグラフ・表は、MSCI米国インデックスの業種別構成比です。他先進国と比べると情報技術業の割合が高い点が特徴です。アメリカには、アップル・Microsoft・アルファベット(グーグル)などの世界を代表するテクノロジー企業が多いためです。
業種 | 構成比 |
---|---|
情報技術 | 20.80% |
金融 | 16.21% |
ヘルスケア | 14.65% |
一般消費者・サービス | 13.91% |
資本財 | 9.62% |
生活必需品 | 9.48% |
エネルギー | 7.09% |
素材 | 3.01% |
公益事業 | 2.82% |
電気通信サービス | 2.40% |
組入上位10銘柄の構成比(全637構成銘柄中)
下表は、MSCI米国インデックスの組入上位10銘柄の構成比です。上位10銘柄で全体の16.52%を占めています。世界を代表するテクノロジー企業や金融業が上位を占めています。
銘柄 | 構成比 | 業種 |
---|---|---|
アップル | 3.56% | 情報技術 |
マイクロソフト | 2.09% | 情報技術 |
エクソンモービル | 1.79% | エネルギー |
GE(ゼネラル・エレクトリック) | 1.51% | 資本財・サービス |
ジョンソン&ジョンソン | 1.45% | ヘルスケア |
ウェルズ・ファーゴ・アンド・カンパニー | 1.37% | 金融 |
アマゾン | 1.28% | 一般消費・サービス |
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 1.23% | 金融 |
アルファベット | 1.13% | 情報技術 |
1.13% | 情報技術 |
評価・解説
米国株式市場の動向を表す指数(インデックス)では、NYダウやS&P500が有名です。MSCI米国インデックスは、S&P500の構成比率やパフォーマンスによく似たインデックスです。
本指数は、NYダウ(構成銘柄数:30)やS&P500(構成銘柄数:500)と比べて構成銘柄数が多く、分散性における利点はあります。しかし、実際の投資商品のベンチマークにはS&P500が多く採用されています。
そして、実際の投資商品のコストも、SPDR S&P 500 ETF(1557)(信託報酬:0.0945%)などに代表されるように、S&P500をベンチマークとする商品が圧倒的に安いのが現状です。そのため、MSCI米国インデックスよりもS&P500の方が実際の投資向きです。
参考 S&P500の詳細は、以下をご参照ください。
CRSP USトータル・マーケット・インデックスがオススメ!
米国株式市場への投資を目的とする場合、私が最もオススメするベンチマークがCRSP USトータル・マーケット・インデックスです。指数の構成銘柄数は約4,000銘柄で米国株式市場時価総額のほぼ100%をカバーしており、分散性にたけています。
参考 CRSP USトータル・マーケット・インデックスの詳細は、以下をご参照ください。
実際の投資商品としても、CRSP USトータル・マーケット・インデックスをベンチマークとする信託報酬0.05%のETF「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」があり、指数の分散性、投資コストの安さいずれも他の米国株価指数に勝っています。
参考 バンガード・トータル・ストック・マーケットETFの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/etf-vanguard-total-stock-vti/
MSCI米国インデックスをベンチマークとするETF
MSCI米国インデックスをベンチマークとする低コスト金融商品には、UBS ETF米国株(MSCI米国)(1393)があります。信託報酬0.20%(年率)と低コストで、本指数と同等の投資成果が得られます。また、外国での配当課税にメリットがあります。
UBS ETF米国株(MSCI米国)の特徴:
- ベンチマーク:MSCI米国インデックス(ネットリターン)
- 売買手数料:証券会社毎(GMOクリック証券ならNISA口座で無料。優待で実質無料。)
- 信託報酬(税抜):0.20%
- 売買単位:1株毎
- 最低購入金額:25,120円(2015年12月2日現在)
- 決算:年2回(1月、7月)
- 信託期間:無期限(設定日:2001年10月29日)
- 純資産総額:約1.9兆円
参考 UBS ETF米国株(MSCI米国)(1393)の詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/ubs-etf-america-stock-1393/
ただし、先に紹介したバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(信託報酬:0.05%)やSPDR S&P 500 ETF(信託報酬:0.0945%)の方が、投資コストは圧倒的に安くなります。
参考 米国株式市場への投資を目的としたファンド・ETFの比較は、以下をご参照ください。
コストを抑えたオススメ購入先
売買コストは、確実なマイナスリターンとして投資パフォーマンスを悪化させます。売買コストの安い証券会社を選び、コストを抑えることは、我々投資家が確実にできるパフォーマンス向上方法です。売買手数料の安い証券会社を選ぶよう心がけましょう。
本記事で紹介した、UBS ETF米国株(MSCI米国)は、国内ETFのため、国内株式売買手数料が安い証券会社での売買が重要です。下表は、各証券会社の国内株式・ETFの売買手数料比較です。
証券会社名 \ 約定代金 | 10万円 | 20万円 | 30万円 | 50万円 | 100万円 | 200万円 | 300万円 | 500万円 | 1000万円 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SBI証券 | 90 | 105 | 250 | 250 | 487 | 921 | 1152 | 1152 | 1152 |
GMOクリック証券 | 88 | 98 | 241 | 241 | 436 | 834 | 834 | 834 | 834 |
カブドットコム証券 | 90 | 180 | 250 | 250 | 990 | 1890 | 2790 | 3690 | 3690 |
ライブスター証券 | 80 | 97 | 180 | 180 | 340 | 600 | 600 | 800 | 800 |
松井証券 | 0 | 300 | 300 | 500 | 1000 | 2000 | 3000 | 5000 | 10000 |
マネックス証券 | 100 | 180 | 250 | 450 | 1500 | 3000 | 4500 | 7500 | 15000 |
楽天証券 | 139 | 185 | 272 | 487 | 921 | 921 | 921 | 921 | 921 |
表からわかるように、投資資金が10万円以下なら松井証券が、10万円以上ならライブスター証券が圧倒的にお得です。皆様の投資資金に合わせてお使い分けください。
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また、本ブログでの松井証券・ライブスター証券の評価・解説は、以下をご参照ください。
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コストは投資家の確実なマイナスリターンとなります。購入にかかる費用(売買手数料と為替手数料)が安い証券会社を選び、コストお抑えましょう。
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