MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数とは? | インデックス投資で資産運用

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数とは?

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MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数とは?

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数とは?



MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数とは、銘柄選択型の株価指数(スマートベータ)です。銘柄の配当利回りや流動性を考慮し、また数値モデルから指数全体の値動きを最小限に抑え、リスクを抑えトータルリターンを追求しています。

また、本指数は、上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(信託報酬:0.35%)のベンチマークに採用されています。

本記事では、MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数の特徴、銘柄選別・構成比・他指数との比較、パフォーマンス、また本指数をベンチマークとするETFを紹介・解説します。(MSCI社のデータを基に作成)

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目次

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数とは?

以下、MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数の特徴や銘柄選別方法、また指数の構成比率の最適化などを解説します。

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数の特徴

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数とは、配当利回り・流動性の高い日本株式群を、過去の値動きを数値モデルに当てはめ指数全体の値動きを最小限に抑えることを目的とした株価指数です。リバランスは年4回(2,5,8,11月末)に行われます。

本指数は、主に以下のような3つ特徴があります。

  • 相対的に配当利回りが高い
  • 低ボラティリティ(値動きのばらつきが小さい)
  • 小型株を構成銘柄に含む(日本株式の約99%が対象となるため。詳細後述)

銘柄選別・構成比率決定方法

本指数は、下図のような流れで銘柄の選別・ウェイト付けを行い指数を決定します。

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数の銘柄選別・最適化法

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数の銘柄選別・最適化法

以下、各ステップを詳しく見ていきます。

対象はMSCIジャパンIMI指数の採用銘柄

まず、本指数の対象銘柄はMSCIジャパンIMI指数の採用銘柄です。これらの銘柄を以下のスクリーニングにかえ銘柄を絞っていきます。MSCIジャパンIMI指数は、日本株式時価総額の約99%(ほぼ全て)をカバーする指数です。

業種スクリーニング

MSCIジャパンIMIの構成銘柄の中から、金融関連の以下4業種の銘柄を除外します。

  • 銀行
  • 総合金融機関
  • 保険
  • 不動産

高流動性高利回りを銘柄を選別

株式の流動性を考慮し高配当銘柄を選ぶため、以下のスクリーニングを行う。

  • 流動性スクリーニング
    前月の取引量を元に流動性上位400銘柄を選択
  • 配当利回りスクリーニング
    実績配当利回り上位の150銘柄を選択

低ボラティリティに最適化

上記のスクリーニングで残った約150銘柄を、数値モデル(Barraグローバル株式モデル)を用いて、ポートフォリオ・リスク(値動きのばらつき)の最小化を目的に、銘柄・業種間の相関関係等を考慮して最適化します。また、最適化を実行するにあたり、以下の制約条件を課します。

  • 構成銘柄の指数内での最大ウェイトは1%
  • 構成銘柄の指数内での最小ウェイトは0.05%
  • 指数の回転率は上限20%

以下、本指数の各種構成比率、また他指数との比較を解説します。

業種別構成比

以下のグラフ・表は、本ETFの業種別構成比を表したものです。TOPIXで大きな割合を占める金融業の割合が低い点が特徴です。本ETFのベンチマークに銀行業が含まれたないためです。

上場高配当低ボラ(1399)の業種別構成比

上場高配当低ボラ(1399)の業種別構成比

業種構成比
資本財22.88%
消費者サービス21.47%
素材14.65%
情報技術10.67%
ヘルスケア9.16%
生活必需品8.02%
エネルギー3.80%
公益事業3.68%
金融2.87%
電気通信サービス2.81%

参考 日経平均株価(日経225)やTOPIXの詳細は、以下をご参照ください。

TOPIX(東証株価指数)とは?指数の特徴、連動ETF・ファンド(投資信託:投信)を徹底解説!
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組入上位10銘柄(全137銘柄)

下表は、本ETFの組入上位10銘柄です。日経平均株価やTOPIXの上位銘柄には出てこない銘柄が大多数です。各業種の銘柄がバランス良く、また各銘柄の構成比が多くても1%程度なため分散性も高いと言えます。

銘柄構成比業種
ツムラ1.21%ヘルスケア
ポーラ・オルビス1.15%生活必需品
日立ハイテクノロジーズ1.13%情報技術
三菱ケミカル1.13%素材
トレンドマイクロ1.12%情報技術
ケーズホールディングス1.12%消費者サービス
ダイワハウス1.11%金融
積水ハウス1.11%消費者サービス
三菱ガス化学1.09%素材
日立化学1.06%素材

評価・他指数との比較

本指数は、高配当銘柄から構成されるため高い配当利回りが期待でき、さらに相場暴落局面に強いという性質をもっています。また、数値モデルにより低ボラティリティを実現し、さらには小型株式を指数に含む等、たくさんのメリットがあります。

これまで、MSCI日本株最小分散インデックスMSCIジャパン高配当利回りインデックスなど、低ボラティリティや高配当などの単独の指数はありましたが、複数の要素を複合的に取り入れたスマートベータとして投資パフォーマンスを期待します。

MSCIジャパンIMI指数との比較

以下のグラフは、MSCIジャパン指数と本指数の2007年からのパフォーマンス比較です。各年でみると良い年・悪い年ありますが、MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数のパフォーマンスが概ね良好です。

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティとMSCIジャパンIMIのパフォーマンス比較

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティとMSCIジャパンIMIのパフォーマンス比較
出典:MSCIファクトシート

次に各年毎のパフォーマンス比較を以下の表に示します。各年の指数の値上がり率の比較です。パフォーマンスが良い方を色付き太字にしています。2008年から2014年までの本指数のMSCIIMIジャパンに対する成績は、5勝2敗となっています。
(表中の「+」ボタンを押すと全部の列が表示できます)

 2014年2013年2012年2011年2010年2009年2008年
MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数14.3649.0714.34􀀂􀀢􀀠􀀌􀀞􀀂􀀢􀀠􀀌􀀞-4.924.4728.10-33.97
MSCIジャパンインデックス10.4554.6521.06-17.121.229.12-41.58

年ごとの傾向を見ると、リーマンショックや震災などの相場下落局面ではMSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数が強い傾向がありますが、アベノミクスなどの相場上昇局面では、MSCIジャパンに比べてパフォーマンスが弱くなっています。

このように、本指数は、高配当・低ボラティリティなどの要素を併せもち、パフォーマンスも良いことから、本指数をベンチマークとする金融商品に投資することで、投資パフォーマンスの向上が望めます。以下、本指数をベンチマークとする金融商品を紹介します。

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティをベンチマークとする金融商品

MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数をベンチマークとする金融商品は、国内ETFである上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティがあります。以下、本ETFの特徴を紹介します。

上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(1399)

上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(略称:上場高配当低ボラ、コード:1399)は、本記事で解説したMSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数をベンチマークとする国内ETFです。

上場高配当低ボラ(1399)の特徴:

  • ベンチマーク:MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数
  • 売買手数料:証券会社毎(GMOクリック証券ならNISA口座で無料。優待で実質無料。)
  • 信託報酬(税抜):0.35%
  • 売買単位:10株毎
  • 最低購入金額:13,940円(2016年1月6日現在)
  • 決算:年4回(1,4,7,10月の各8日。休日の場合、翌営業日。)
  • 信託期間:無期限(設定日:2015年11月30日)
  • 純資産総額:約5.7億円

参考 上場高配当低ボラの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/msci-japan-stock-high-dividend-low-volatility-etf-1399/

下表は、スマートベータ型ETFのコスト・ベンチマーク比較です。複合指数型は本ETFだけですが、高配当指数単体ならiシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF(1478)が、低ボラティリティ単体ならiシェアーズMSCI日本株最小分散ETF(1477)が、投資コスト最安です。

銘柄信託報酬ベンチマーク
iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF(1478)0.19%MSCIジャパン高配当利回りインデックス
上場インデックスファンド日本高配当(1698)0.28%東証配当フォーカス100
NEXT FUNDS野村日本株高配当70連動型上場投信(1577)0.32%野村日本株高配当70
iシェアーズMSCI日本株最小分散ETF(1477)0.19%MSCI日本株最小分散インデックス
野村(NEXT FUNDS)R/Nファンダメンタル上場投信(1598)0.30%Russell/Nomuraファンダメンタル・プライム・インデックス
上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(1399)0.35%MSCIジャパンIMIカスタム高流動性高利回り低ボラティリティ指数

参考 高配当指数やその他スマートベータ型の指数をベンチマークとするETFの比較・詳細は、以下をご参照ください。

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コストを抑えたオススメ購入先

コストは投資家への確実なマイナスリターンとなり、投資パフォーマンスを悪化させます。投資コスト(売買手数料)の安い証券会社を選び、パフォーマンス向上に努めましょう。

上場高配当低ボラや他ETFは、国内ETFのため、国内株式売買手数料が安い証券会社での売買が重要です。下表は、各証券会社の国内株式・ETFの売買手数料比較です。

証券会社名 \ 約定代金10万円20万円30万円50万円100万円200万円300万円500万円1000万円
SBI証券90105250250487921115211521152
GMOクリック証券8898241241436834834834834
カブドットコム証券901802502509901890279036903690
ライブスター証券8097180180340600600800800
松井証券0300300500100020003000500010000
マネックス証券100180250450150030004500750015000
楽天証券139185272487921921921921921
*表上の「+」を押すと、各約定代金別の手数料(税抜)が表示できます。

表からわかるように、投資資金が10万円以下なら松井証券が、10万円以上ならライブスター証券が圧倒的にお得です。皆様の投資資金に合わせてお使い分けください。

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