長期投資において、より低コストの金融商品(インデックスファンドやETFなど)を保有することは重要です。コストは我々投資家の確実なマイナスリターンとなるためです。
低コスト金融商品として、我々個人(インデックス)投資家に人気のある金融商品として、バンガード社の提供するETFがあります。経費率0.05%と驚きの低コストETFもあります。他社平均と比べると2~3倍の安さです。
本記事では、その超低コストのバンガードETFの種類・特徴・他社との比較などをご紹介致します。また、バンガードETFの売買コストを抑えたお得な購入先も紹介します。バンガードETFは種類が豊富ですので、本記事から皆様の投資にあったETFをお選びください。
目次
長期投資の必需品バンガードの超低コストETF
冒頭でも述べたように、バンガード社の提供するETFは超低コストです。エクスペンスレシオ(経費率)が年率0.05%と圧倒的に安い商品もラインナップされています。他社と比べると、2~3倍安いエクスペンスレシオです。
参考 バンガードETFが他社平均と比べて、2~3倍安い理由は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/reason-low-cost-vanguard-etf/
繰り返しになりますが、ファンドやETF保有時のコストは、投資家への確実なマイナスリターンとなります。そのため、長期投資では、低コストのファンド・ETFを選ぶことが重要となってきます。以下、業界最安クラスのコストを誇るバンガードETF銘柄を紹介します。
参考 ファンド・ETFのコストと投資パフォーマンスの関係は、以下の記事をご参照ください。
超低コストと豊富な種類を誇るバンガードETF
バンガード社のETFは、その低コストもさることながら、種類も豊富です。我々投資家に低コストとたくさんの投資機会を与えてくれます。以下、投資対象の種類別に、バンガード社のETFを紹介いたします。皆様の投資方針に合わせて、ETFがお選びいただけます。
複数国・地域をカバーするETF
世界全体や地域別への投資を目的とする低コストETFが豊富にあります。バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)を使えば、全世界の先進国・新興国株式市場へ分散投資が可能です。
コード | ETF名 | ベンチマーク・特徴 | 経費率 |
---|---|---|---|
VT | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF | ベンチマークは、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス。 | 0.17% |
VXUS | バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF | ベンチマークは、米国を除く世界の市場の98%をカバーする、FTSEグローバル・オールキャップインデックス。 | 0.14% |
VEU | バンガード FTSE・オールワールド(除く米国)ETF | ベンチマークは、FTSEオールワールド(除く米国)インデックス。 米国を除く先進国および新興国約50カ国の、約2,200銘柄から構成される。 | 0.14% |
VEA | バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF(VEA) | FTSE先進国オールキャップ(除く米国)インデックスをベンチマークとする。 | 0.09 |
VGK | バンガード・FTSE・ヨーロッパETF | ベンチマークは、FTSE欧州先進国オールキャップ・インデックス。 | 0.12% |
VPL | バンガード・FTSE・パシフィックETF | ベンチマークは、FTSEアジアパシフィック先進国オールキャップ・インデックス。 | 0.12% |
VWO | バンガード FTSE エマージング マーケッツETF | ベンチマークは、FTSEエマージング・インデックス。 | 0.15% |
VSS | バンガード FTSE オールワールド(除く米国) スモールキャップETF | ベンチマークは、FTSEグローバル・スモールキャップ (除く米国) インデックス。 | 0.19% |
02805 | バンガード FTSE アジア(除く日本)ETF | ベンチマークは、FTSEアジアパシフィック(除く日本・オーストラリア・ニュージーランド)インデックス(手数料および経費の控除前)。 | 0.38% |
03085 | バンガード FTSEアジア(除く日本)高配当株式ETF | ベンチマークは、 FTSEアジア指数。 | 0.45% |
また、VXUSやVEUと後述するVTIなどを組み合わせることで、VTよりも経費率を抑えた投資も可能です。
参考 VXUSとVTIを使ってVTよりも経費率を下げる方法は、以下をご参照ください。
米国株式市場を対象とするETF
米国や先進国の投資を目的とした数多くの低コストETFがあります。株式の規模や種類に応じて多種多様なETFがあります。おすすめは、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)です。経費率0.05%で米国株式市場のほぼ100%に分散投資できます。
コード | ETF名 | ベンチマーク・特徴 | 経費率 |
---|---|---|---|
VTI | バンガード トータル ストック マーケット ETF | ベンチマークは、CRSP USトータルマーケット・インデックス。米国株式市場時価総額のほぼ100%をカバー。 | 0.05% |
VUG | バンガード米国グロースETF | ベンチマークは、CRSP USラージキャップ・グロース・インデックス。 | 0.09% |
VTV | バンガード米国バリューETF | ベンチマークは、CRSP USラージキャップ・バリュー・インデックス | 0.09% |
VOO | バンガード・S&P500ETF | ベンチマークは、米国株式市場の代表的な指数S&P500インデックス。 米国の主要業種を代表する大企業500銘柄に分散投資可能。 | 0.05% |
VOOG | バンガード・S&P500グロースETF | ベンチマークは、S&P500グロース・インデックス。 | 0.15% |
VOOV | バンガード・S&P500バリューETF | ベンチマークは、S&P500バリュー・インデックス。 | 0.15% |
VB | バンガード・スモールキャップETF | 米国小型株式市場の値動きを表すCRSP USスモールキャップインデックスがベンチーマーク。米国株式市場下位2%〜15%をカバーする。 | 0.09% |
VBK | バンガード米国スモールキャップグロースETF | ベンチマークは、CRSP USスモールキャップ・グロース・インデックス。 | 0.09% |
VBR | バンガード米国スモールキャップバリューETF | ベンチマークは、CRSP USスモールキャップ・バリュー・インデックス。 | 0.09% |
IVOO | バンガードS&Pミッドキャップ400ETF | ベンチマークは、S&Pミッドキャップ400指数。 米国株式市場の、多種多様な産業を代表する中型株式400銘柄に投資可能。 | 0.15% |
IVOG | バンガード S&Pミッドキャップ400グロースETF | ベンチマークは、S&Pミッドキャップ400グロース指数。 | 0.20% |
IVOV | バンガードS&Pミッドキャップ400バリューETF | ベンチマークは、S&Pミッドキャップ400バリュー指数 | 0.20% |
MGC | バンガード米国メガキャップETF | ベンチマークは、CRSP US メガキャップ・インデックス。 米国株式市場時価総額上位約70%をカバー。 | 0.11% |
MGK | バンガード米国メガキャップ・グロースETF | ベンチマークは、CRSP US メガキャップ・グロース・インデックス。 | 0.11% |
MGV | バンガード米国メガキャップ・バリューETF | ベンチマークは、CRSP US メガキャップ・バリュー・インデックス。 | 0.11% |
VIOO | バンガードS&Pスモールキャップ600ETF | ベンチマークは、S&Pスモールキャップ600指数。 米国株式市場の、多種多様な産業を代表する小型株式600銘柄に分散投資可能。 | 0.15% |
VIOG | バンガードS&Pスモールキャップ600グロースETF | ベンチマークは、S&Pスモールキャップ600グロース指数。 | 0.20% |
VIOV | バンガードS&Pスモールキャップ600バリューETF | ベンチマークは、S&Pスモールキャップ600バリュー指数。 | 0.20% |
VO | バンガード 米国ミッドキャップETF | ベンチマークは、米国株式市場の中型株式を網羅する、CRSP USミッドキャップ・インデックス。 | 0.09% |
VOT | バンガード米国ミッドキャップ・グロースETF | ベンチマークは、CRSP USミッドキャップ・グロース・インデックス。 | 0.09% |
VOE | バンガード米国ミッドキャップ・バリューETF | ベンチマークは、CRSP USミッドキャップ・バリュー・インデックス。 | 0.09% |
VONE | バンガードラッセル1000ETF | ベンチマークは、米国株式ユニバースの大型株をカバーする、ラッセル1000インデックス。 | 0.12% |
VONG | バンガードラッセル1000グロース株ETF | ベンチマークは、ラッセル1000グロース株インデックス。 | 0.12% |
VONV | バンガードラッセル1000バリュー株ETF | ベンチマークは、ラッセル1000バリュー株インデックス。 | 0.12% |
VTWO | バンガードラッセル2000ETF | ベンチマークは、米国株式ユニバースの小型株セグメントをカバーする、ラッセル2000インデックス。 | 0.15% |
VTWG | バンガードラッセル2000グロース株ETF | ベンチマークは、ラッセル2000グロース株インデックス。 | 0.20% |
VTWV | バンガードラッセル2000バリュー株ETF | ベンチマークは、ラッセル2000バリュー株インデックス。 | 0.20% |
VTHR | バンガードラッセル3000ETF | ベンチマークは、ラッセル3000インデックス。 米国株式市場の約98%をカバーする時価総額上位3000銘柄に分散投資可能。 | 0.15% |
VIG | バンガード・米国増配株式ETF | ベンチマークは、NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス。 | 0.10% |
VV | バンガード 米国ラージキャップETF | CRSP USラージキャップ・インデックスをベンチマークとする。 米国株式市場の大型株式を網羅することができる。 | 0.09% |
VXF | バンガード米国エクステンデッド・マーケットETF | S&Pコンプリーション指数をベンチマークとする。 米国株式市場の中型株および小型株へ分散投資可能。 | 0.10% |
VYM | バンガード米国高配当株式ETF | ベンチマークは、FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス。 | 0.10% |
業種(セクター)別の投資を可能とするETF
バンガードETFを用いて、業種別にも低コストで投資することができます。
コード | ETF名 | ベンチマーク・特徴 | 経費率 |
---|---|---|---|
VFH | バンガード米国金融セクターETF | ベンチマークは、MSCI USインベスタブル・マーケット・金融25/50インデックス。 米国の金融セクターの大型株、中型株、小型株に分散投資可能。 | 0.12% |
VGT | バンガード米国情報技術セクターETF | MSCI USインベスタブル・マーケット・情報技術25/50インデックスがベンチマーク。 米国の情報技術セクターの大型株、中型株、小型株に分散投資可能。 | 0.12% |
VHT | バンガード米国ヘルスケアセクターETF | MSCI USインベスタブル・マーケット・ヘルスケア25/50インデックスがベンチマーク。 米国のヘルスケアセクターの大型株、中型株、小型株に分散投資可能。 | 0.12% |
VIS | バンガード米国資本財・サービス・セクターETF | MSCI USインベスタブル・マーケット・資本財・サービス25/50インデックスがベンチマーク。 | 0.12% |
VCR | バンガード米国一般消費財・サービス・セクターETF | MSCI USインベスタブル・マーケット・一般消費財25/50インデックスがベンチマーク。 | 0.12% |
VDC | バンガード米国生活必需品セクターETF | MSCI USインベスタブル・マーケット・生活必需品25/50インデックスがベンチーマーク。 | 0.12% |
VDE | バンガード米国エネルギーセクターETF | MSCI USインベスタブル・マーケット・エネルギー25/50インデックス | 0.12% |
VOX | バンガード米国電気通信サービス・セクターETF | MSCI USインベスタブル・マーケット・電気通信サービス25/50インデックス | 0.12% |
VAW | バンガード米国素材セクターETF | MSCI USインベスタブル・マーケット・素材25/50インデックス | 0.12% |
VPU | バンガード米国公益事業セクターETF | MSCI USインベスタブル・マーケット・公益事業25/50インデックス | 0.12% |
参考 米国全体での株式市場時価総額における業種毎の比率は、以下の記事をご参照ください。
債券へ投資できるETF
バンガードETFを用いることで米国債券市場にも低コストで投資を行うことができます。
コード | ETF名 | ベンチマーク・特徴 | 経費率 |
---|---|---|---|
EDV | バンガード超長期米国債ETF | ベンチマークは、期間20~30年の米国債をカバーする、バークレイズ米国債STRIPS(20-30年)均等額面インデックス。 | 0.12% |
BLV | バンガード米国長期債券ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国政府/クレジット浮動調整(10年超)インデックス。 期間が10年を超える米国債、政府機関債、社債および米国政府が保証する米国外の発行体による米ドル建て債券をカバー。 | 0.10% |
BIV | バンガード米国中期債券ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国政府/クレジット浮動調整(5-10年)インデックス。 期間が5~10年の米国債、政府機関債、投資適格(ムーディーズ格付:Baa3以上)の社債、また米国外の発行体による米ドル建て債券をカバー。 | 0.10% |
BSV | バンガード米国短期債券ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国政府/クレジット浮動調整(1-5年)インデックス。 期間が1~5年の米国債、政府機関債、投資適格(ムーディーズ格付:Baa3以上)の社債、また米国外の発行体による米ドル建て債券をカバー。 | 0.10% |
BND | バンガード米国トータル債券市場ETF | バークレイズ米国総合浮動調整インデックスをベンチマークとする | 0.08% |
BNDX | バンガード トータル インターナショナル債券ETF(米ドルヘッジあり) | バークレイズ・グローバル総合(米ドル除く)浮動調整RIC基準インデックスがベンチマーク。 | 0.19% |
VCLT | バンガード 米国長期社債ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国社債(10年超)インデックス。 期間が10年超の工業、公共事業、金融業の企業の社債をカバー。 | 0.12% |
VCIT | バンガード 米国中期社債ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国社債(5-10年)インデックス。期間が5~10年超の工業、公共事業、金融業の企業の社債をカバー | 0.12% |
VCSH | バンガード 米国短期社債ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国社債(1-5年)インデックス。 期間が1~5年の工業、公共事業、金融業の企業の社債をカバー | 0.12% |
VGLT | バンガード 米国長期政府債券ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国政府債浮動調整(10年超)インデックス。 期間が10年超の米国債、また政府機関債をカバー | 0.12% |
VGIT | バンガード 米国中期政府債券ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国政府債浮動調整(3-10年)インデックス。 期間が3~10年の米国債、政府機関債、また米国政府が保証する社債や米国外の発行体による米ドル建て債券をカバー。 | 0.12% |
VGSH | バンガード 米国短期政府債券ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国政府債浮動調整(1-3年)インデックス。 期間が1~3年の米国債、政府機関債、また米国政府が保証する社債や米国外の発行体による米ドル建て債券をカバー。 | 0.12% |
VTIP | バンガード米国短期インフレ連動債ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国TIPS(0-5年)インデックス。 米国財務省が発行する期間5年未満のインフレ連動国債をカバー。 | 0.10% |
VMBS | バンガード 米国モーゲージ担保証券ETF | ベンチマークは、バークレイズ米国MBS浮動調整インデックス。 米国モーゲージ担保パススルー・エージェンシー債(ジニーメイ:GNMA、ファニーメイ:FNMA、フレディマック:FHLMC)をカバー。 | 0.12% |
VWOB | バンガード米ドル建て新興国政府債券ETF | バークレイズ米ドル建て新興市場政府債RIC基準インデックスをベンチマークとする。 | 0.34% |
バンガード社ETFの売買方法・おすすめ購入先
コストは投資家の確実なマイナスリターンとなります。購入にかかる費用(売買手数料と為替手数料)が安い証券会社を選び、コストお抑えましょう。
バンガード社のETFは、海外ETFのためマネックス証券・SBI証券・楽天証券の3ネット証券の取り扱いとなります。以下、これらのネット証券の比較表です。
証券会社 | 売買手数料 | 為替手数料 (1ドル両替あたり) |
---|---|---|
SBI証券 | 約定額の0.45% (最低0ドル、最大20ドル) | 0.25円 住信SBIネット銀行で0.04円 |
マネックス証券 | 0.25円 | |
楽天証券 | 0.25円 |
米国株式・ETFを購入する場合、株式・ETF自体の売買手数料の他、為替手数料がかかります。米国の金融商品のため、米ドルで売買しなくてはいけないので、日本円を米ドルに替える必要があり、その際に発生する手数料が「為替手数料」です。
上の表からわかるように、株式・ETFの売買手数料は、SBI証券とマネックス証券が最安となっています。約定代金の0.45%が手数料としてとられますが、上限が20ドルとなっているため、一律25ドルかかる楽天証券より割安です。
為替手数料に関しては、SBI証券が最安です。提携先の住信SBIネット銀行で両替することで為替手数料を他社よりも節約できます。外貨入出金サービスも充実しており、コスト・利便性の両面から見て、米国ETF・株式の売買は、SBI証券がオススメです。
参考SBI証券の詳細確認・無料口座開設は、以下の公式ページから行えます。今なら口座開設キャンペーンで、最大10万円もらえます(6月30日まで)。
NISA口座で購入なら買付手数料無料
本ETFなど海外ETFをNISA口座で購入予定の方は、SBI証券がオススメです。SBI証券では、NISA口座での海外ETFの買付手数料が無料です。また、上述のように、他証券会社と比べて為替手数料も割安になるので、買付時の手数料を限りなく安くできます。
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SBI証券では、各種投資信託や米国株・海外ETFの品揃えが良く、IPOやファンド保有時のポイントなど、様々な独自のメリットがあります。口座開設費・維持費は無料ですので、口座を持っていない方は、この機会に口座を開設してみると良いかもしれません。
SBI証券の特徴【早見表】 | |
---|---|
参考 SBI証券の詳細確認・無料口座開設は、以下の公式ページから行えます。今なら口座開設キャンペーンで、最大10万円がもらえます(6月30日まで)。
⇒ SBI証券の詳細確認・無料口座開設(公式ページへ)
また、本ブログでのSBI証券の詳細、評価・解説は、以下をご参照ください。
参考 本記事で紹介した証券会社やサービスは、以下の公式ページから無料口座開設・無料登録が行えます。ご興味をもたれた方は、ぜひご覧ください。
参考 現在行われている、お得な口座開設キャンペーンは、以下をご参照ください。