MSCIワールドインデックスは、日本を含む全世界の先進国株式市場への投資を目的とした株価指数(インデックス)です。UBS ETF先進国株(MSCIワールド)など、低コストETFのベンチマークに採用されています。
本記事では、MSCIワールドインデックスの特徴・評価、構成比、他株価指数との違い、また本指数をベンチマークとする金融商品やそのオススメ購入先などを紹介・解説します。
目次
MSCIワールドインデックスの特徴・評価
MSCIワールドインデックスとは、先進国株式市場の動向を表す株価指数です。日本を含む先進国23カ国、1,642銘柄から構成される時価総額加重平均型の株価指数です。先進国株式時価総額の約85%をカバーしています。
先進国の株価指数として、日本ではMSCIコクサイが有名ですが、MSCIワールドから日本株式を除いたものがMSCIコクサイとなります。
参考 MSCIコクサイの詳細は、以下をご参照ください。
以下、本指数の各種構成比、他指数との比較、また評価などを解説します。
国別構成比
以下の表・グラフは、MSCIワールドインデックスの国別構成比を表したものです。アメリカの構成比が約6割と大部分を占めています。
国名 | 構成比 |
---|---|
アメリカ | 58.58% |
日本 | 8.78% |
イギリス | 7.69% |
フランス | 3.86% |
スイス | 3.58% |
その他 | 17.50% |
業種別構成比
以下の表・グラフは、MSCIワールドインデックスの業種別構成比を表したものです。各業種バランスよく配分されています。MSCIエマージング指数など新興国の株価指数と比べると、情報技術やヘルスケアの割合が高い点が特徴です。
業種 | 構成比 |
---|---|
金融 | 20.56% |
情報技術 | 14.12% |
一般消費・サービス | 13.44% |
ヘルスケア | 13.10% |
資本財・サービス | 10.70% |
生活必需品 | 10.26% |
エネルギー | 6.71% |
素材 | 4.59% |
電気通信サービス | 3.38% |
公益事業 | 3.14% |
参考 新興国株価指数の詳細は、以下をご参照ください。
組み入れ上位10銘柄
下表は、MSCIワールドインデックスの組み入れ上位10銘柄です。アメリカの有名企業が上位を独占しています。上位10企業で本指数全体の9.77%を占めています。
銘柄 | 構成比 | 国 | 業種 |
---|---|---|---|
アップル | 2.08% | アメリカ | 情報技術 |
マイクロソフト | 1.22% | アメリカ | 情報技術 |
エクソンモービル | 1.05% | アメリカ | エネルギー |
GE(ゼネラル・エレクトリック) | 0.88% | アメリカ | 資本財・サービス |
ジョンソン&ジョンソン | 0.85% | アメリカ | ヘルスケア |
ウェルズ・ファーゴ・アンド・カンパニー | 0.80% | アメリカ | 金融 |
アマゾン | 0.75% | アメリカ | 一般消費・サービス |
ネスレ | 0.75% | スイス | 生活必需品 |
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 0.72% | アメリカ | 金融 |
アルファベット | 0.66% | アメリカ | 情報技術 |
評価・他インデックスとの比較
先進国株式市場の動向を表す指数として、日本ではMSCIコクサイが最も有名です。MSCIコクサイは、MSCIワールドインデックスから日本株式を除いた指数で、日本人投資家のために設計された指数です。
実際、日本株式クラスのインデックスファンドやETFには、低コストかつ多種多様な商品があります。また、MSCIコクサイをベンチマークとするファンドも低コストかる種類が豊富です。
参考 インデックスファンドとETFの違いは、以下をご参照ください。
そのため、日本株式クラスをニッセイTOPIXインデックスファンドなどの低コスト商品を購入し、先進国株式クラスは、ニッセイ外国株式インデックスファンド(信託報酬:0.24%)やたわらノーロード先進国株式(信託報酬:0.225%)を購入・保有する方が、日本人投資家にはオススメです。
参考 日本や先進国株式クラスへの投資は、以下をご参照ください。
ただし、インデックスファンドやETFを一つにまとめたい方は、MSCIワールドをベンチマークとする金融商品を購入・保有することで、日本を含む先進国株式市場へまとめて投資することができます。
また、先進国株式だけでなく新興国株式市場へもまとめて投資したい方は、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスをベンチマークとするバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)やMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスをベンチマークとする三井住友・DC全海外株式インデックスファンドなどがオススメです。
参考 全世界の株式市場への投資に関しては、以下をご参照ください。
MSCIワールドインデックスをベンチマークとする投資信託
MSCIワールドインデックスをベンチマークとする低コスト投資信託には、UBS ETF先進国株(MSCIワールド)(1394)があります。信託報酬0.30%(年率)と低コストで、本指数と同等の投資成果が得られます。また、外国での配当課税にメリットがあります。
UBS ETF先進国株(MSCIワールド)の特徴:
- ベンチマーク:MSCIワールドインデックス(ネットリターン)
- 売買手数料:証券会社毎(GMOクリック証券ならNISA口座で無料。優待で実質無料。)
- 信託報酬(税抜):0.30%
- 売買単位:1株毎
- 最低購入金額:21,200円(2015年12月2日現在)
- 決算:年2回(1月、7月)
- 信託期間:無期限(設定日:2008年6月25日)
- 純資産総額:約1,200億円
参考 UBS ETF先進国株(MSCIワールド)の詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/ubs-msci-world-etf-1394/