バランスファンドとは、ファンド1本で、世界中の株式・債券・不動産などの多様な投資対象に投資できるファンドです。
ファンド内で資産管理を行ってくれるため、我々個人がアセットアロケーションを考え、その配分通りにファンドを購入するという手間を省くことができます。また、リバランスの手間とコストも省くことができます。
本記事では、投資を始めるのに便利なバランスファンドの特徴とそのメリット・デメリットを解説します。また、バランスファンドの種類やおすすめバランスファンドも紹介します。本記事を参考に、ご自分にあったバランスファンドを選び、投資を始めてみましょう!
目次
バランスファンドとは?
バランスファンドとは、そのファンド(投資信託)1つで、世界中の株式・債券・不動産などの多種多様な投資対象(アセットクラス)に投資できるファンドのことです。
一般のファンドは、日本株式、日本債券、先進国株式などある特定のアセットクラスへの投資を目的としていますが、バランスファンドは、それらのアセットクラスが全て決められた配分比で配合されているファンドです。
バランスファンドのメリット
たくさんのアセットクラスを1つのファンドで保有できるバランスファンドのメリットは、以下のようなものがあります。
1つのファンドで世界中の各種アセットクラスに投資できるため投資を始めやすい!
一般的な資産運用では、自分の決めた資産配分(アセットアロケーション)に応じた投資先(アセットクラス)のファンドを見つけて、配分通りに買い付けるという大きなハードルがあります。そのハードルのため投資を難しいと感じる方々も多いでしょう。
しかし、バランスファンドなら、ファンド内で資産配分に応じてアセットクラスが配分されているので、「自分でアセットクラス毎の投資商品を選び、それぞれを購入する」という手間を省くことができます。そのため、バランスファンドで投資を始めやすくなります。
リバランスによる手間とコストがかからない!
資産運用では、運用中に自分の決めたアセットアロケーションと実際の評価額にズレが出た場合、リバランスという作業を行う必要があります。リバランスではファンドの売買が必要なため売買コストと売買の手間がかかります。
しかし、バランスファンドは、ファンド内でリバランスを行ってくれるので、リバランスのコストや手間を省くことができます。
参考 長期投資で重要なリバランスの詳細は、以下をご参照ください。
以上のように、バランスファンドは、投資・資産運用を始めるため、また続けるためにネックとなる部分をファンドが行ってくれます。また、リバランスなどの投資コストを抑えることができる点が大きなメリットです。そのため投資をこれから始める方には、大変オススメです。
バランスファンドのデメリット
バランスファンドのデメリットは、アセットアロケーションを自分で勝手に変えられない点です。このデメリットは、メリットである自分でアセットアロケーションの管理をしなくて良い点と表裏一体です。
例えば、アセットアロケーション内のリスクを軽減するため債券の比率を高めたいと考えても、自分でファンド内のアセットアロケーションを変えることはできません。
アセットアロケーションの比率を変えたい場合は、配分比を多くしたいアセットクラスのファンドを別途追加購入することが必要です。例えば、加齢などによりアセットアロケーションのリスクを下げたいという場合、バランスファンドとは別にニッセイ国内債券インデックスファンドなどの国内債券クラスのファンドを購入するこになります。
いずれにせよ、バランスファンドは使い勝手が良いので、投資の1つの基本ファンドとして、各人の好みに合わせて別途各アセットクラスのファンドを追加購入するという方法も選択肢の1つです。
バランスファンドの比較とおすすめファンド
以下の表は、アセットクラスの数とアセットアロケーション毎のバランスファンドの一覧です。各ファンドのコストも確認できます。皆様のアセットアロケーションに近い低コストファンド選び、投資・資産運用を行いましょう。
以下のバランスファンドの区分けに関しては、ゆうきさんの「バランス型インデックスファンドの7類型~均等配分・市場規模配分・任意配分の組み方」を参考にしました。
資産配分 | ファンド名 | 信託報酬 (税抜) | 投資クラス |
---|---|---|---|
完全均等配分型 | ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) | 0.34% | 日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券 |
eMAXISバランス(8資産均等型) | 0.5% | 日本株式、先進国株式、新興国株式、日本債券、先進国債券、新興国債券、国内リート、先進国リート | |
eMAXISバランス(4資産均等型) | 0.5% | 日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券 | |
eMAXIS債券バランス(2資産均等型) | 0.4% | 日本債券、ヘッジ付き先進国債券 | |
均等配分・ 市場規模統合型 | セゾン・バンガード・ グローバルバランスファンド | 0.69% | 日本株式、先進国株式、新興国株式、日本債券、先進国債券、新興国債券 |
世界経済インデックスファンド | 0.5% | 日本株式、先進国株式、新興国株式、日本債券、先進国債券、新興国債券 | |
均等配分・ 任意配分統合型 | 野村インデックスファンド・海外5資産バランス (Funds-i海外5資産バランス) | 0.6% | 先進国株式、新興国株式、日本債券、新興国債券、外国リート |
野村インデックスファンド・内外7資産バランス ・為替ヘッジ型 (Funds-i内外7資産バランス・為替ヘッジ型) | 0.5% | 日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券、新興国債券、国内リート、先進国リート | |
三井住友・DC年金バランスゼロ(債券型) | 0.22% | 日本債券、先進国債券 | |
三井住友・DC年金バランス50(標準型) | 0.23% | 日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券 | |
任意配分・ 市場規模統合型 | SMTインデックスバランス・オープン | 0.5% | 日本株式、先進国株式、新興国株式、日本債券、先進国債券、新興国債券、国内リート、先進国リート、新興国リート |
任意配分・ 均等配分統合型 | SBI資産設計オープン (資産成長型) | 0.68% | 日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券、国内リート、先進国リート |
SBI資産設計オープン (分配型) | 0.68% | 日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券、国内リート、先進国リート | |
完全任意配分型 | eMAXISバランス(波乗り型) | 0.5% | 日本株式、先進国株式、新興国株式、日本債券、先進国債券、新興国債券、国内リート、先進国リート |
世界経済インデックスファンド(債券シフト型) | 0.45% | 日本株式、先進国株式、新興国株式、日本債券、先進国債券、新興国債券 | |
三井住友・DC年金バランス30(債券重点型) | 0.22% | 日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券 | |
三井住友・DC年金バランス70(株式重点型) | 0.24% | 日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券 |
目標とするアセットアロケーションが人それぞれ違いますので、一概にオススメのバランスファンドは紹介できません。しかし、コストという観点から見ると、三井住友・DC年金バランスシリーズやニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)がオススメです。
コストは投資家の確実なマイナスリターンとなるため、低コストファンドを選ぶことで相対的に投資パフォーマンスが向上します。
三井住友・DC年金バランスシリーズとは?
三井住友・DC年金バランスシリーズ(愛称:マイパッケージ)は、国内外の債券・株式市場への投資を目的とした超低コストのバランスファンドシリーズです。株式の比率(0%、30%、50%、70%)に合わせて、以下4本のファンドが用意されています。我々投資家は、好みに合わせて資産配分を選ぶことができます。
信託報酬 | 国内株式 | 外国株式 | 国内債券 | 外国債券 | 短期資産 | |
---|---|---|---|---|---|---|
三井住友・DC年金バランスゼロ(債券型) | 0.22% | 0% | 0% | 75% | 25% | 5% |
三井住友・DC年金バランス30(債券重点型) | 0.22% | 20% | 10% | 55% | 10% | 5% |
三井住友・DC年金バランス50(標準型) | 0.23% | 35% | 15% | 35% | 10% | 5% |
三井住友・DC年金バランス70(株式重点型) | 0.24% | 50% | 20% | 15% | 10% | 5% |
参考 三井住友・DC年金バランスシリーズの詳細は、以下をご参照ください。
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)は、4つの基本資産クラス(日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券)を25%ずつ均等配分した低コストのバランスインデックスファンドです。
4つの基本クラスには、それぞれ以下のインデックスが用いられています。
資産クラス (マザーファンド) | ベンチマーク | 配分比 |
---|---|---|
日本株式 | TOPIX(配当込み) | 25% |
先進国株式 | MSCIコクサイ(配当込み、円換算ベース) | 25% |
日本債券 | NOMURA-BPI総合 | 25% |
先進国債券 | シティ世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース) | 25% |
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の特徴:
- ベンチマーク:TOPIX(配当込み)、MSCIコクサイ(配当込み、円換算ベース)、NOMURA-BPI総合、シティ世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)を25%ずつ
- 売買手数料:無料(ノーロード)
- 信託報酬(税抜):0.34%
- 売買単位:1万円から1円単位
- 償還日(信託期間):無期限(設定日:2015年8月27日)
- 信託財産留保額:なし
三井住友・DC年金バランスシリーズは、国内資産が大半を占めますが、ニッセイ・インデックスバランスファンドなら国内・国外資産を均等に保有することができます。
参考 ニッセイ・インデックスバランスファンドの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/nissay-index-balance-fund/
バランスファンドのお得なおすすめ購入先
バランスファンドの購入は、SBI証券が最もオススメです。上で紹介したファンド(セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドと三井住友・DC年金バランスシリーズを除く)が全て購入可能で、また投資信託保有時のポイント還元率が最も高いこと(最大年率0.24%還元)が理由です。
信託報酬などのコストは、投資家への確実なマイナスリターンとなり投資成果を悪化させます。ポイント還元でコストを抑えた投資を行いましょう。
参考 SBI証券やその他証券会社のポイント還元の詳細は、以下の記事をご参照ください。
SBI証券の詳細確認・無料口座開設は、以下の公式ページから行えます。ご興味をもたれた方は、ぜひご覧ください。今なら無料口座開設で最大7万円がもらえます。
⇒ SBI証券
参考 また、本記事でのSBI証券の開設・評価は、以下の記事をご参照ください。
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドはセゾン投信で、三井住友・DC年金バランスシリーズは楽天証券のみの取り扱いとなっています。
参考 セゾン投信、楽天証券の詳細確認・無料口座開設は、以下の公式ページから行えます。今なら口座開設キャンペーンで最大17万円相当のポイントがもらえます。(9月30日まで)
⇒ 楽天証券の詳細確認・無料口座開設
⇒ セゾン投信
バランスファンドのまとめ
- バランスファンドは、1本で全世界の株式・債券・不動産市場などに投資できる投資信託(ファンド)
- ファンド1本で、全世界に分散投資できる点や投資家本人がリバランスしなくて良いなどのメリットがある。
- デメリットとして、アセットアロケーションを買えたくなったときに対応できない点がある。この場合、自分で欲しい投資クラスのファンドを購入することで調節可能。
- 自分の望むアセットアロケーションが実現できる低コストファンドを選ぶべし。
- コスト最安はニッセイ・インデックスバランスファンド。
- バランスファンドの購入は、ポイント還元率が最大のSBI証券がおトク!
本記事で紹介した証券口座や投信は、以下の公式ページから詳細確認・無料口座開設・資料請求が行えます。ご興味をもたれ方は、ぜひご覧ください。
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