皆さんはどのような金融商品を利用して投資を行っているでしょうか?
インデックス投資では、インデックスファンドまたはETFを利用します。それぞれの商品にメリット・デメリットがあります。
本記事では、インデックスファンドおよびETFをどのような基準で選べば良いのか?またそれぞれのメリット・デメリットを比較します。また、ETFの中でも国内・海外のETFに関しても比較を行います。最後には、投資家別のおすすめ金融商品も紹介します。
目次
インデックスファンド・ETFの選び方の基準は?
インデックスファンド・ETFの違いや比較を解説する前に、これらの商品を選ぶ際、どのような点が基準となるのか?を解説します。
選び方の基準1:「コスト」
最重要ポイントは「コスト」です。コストは投資家への確実なマイナスリターンとなります。低コストの金融商品をな利用して、投資パフォーマンスの確実な向上に努めましょう。
コストは、以下の2つのコストに大別できます。
- 初期コスト:金融商品の売買手数料など
- 継続コスト:金融商品の保有期間にかかるコスト(信託報酬など)
選び方の基準2:「利便性」
金融商品選びには利便性も重要です。低コストの金融商品でも、投資の手間がかかりすぎるのであれば割にありません。インデックス投資の利点の1つは「手間がかからない」という点です。商品選定の際には、コスト同様、利便性の良さも考慮しましょう。
インデックスファンドとETFの比較・違い
コスト・利便性の2つの観点から、インデックスファンドおよびETFを比較します。
コストの比較
はじめに、インデックスファンド・ETFの初期コストと管理コストの比較を行います。
インデックスファンド | ETF | |
---|---|---|
初期コスト (売買手数料) |
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継続コスト (信託報酬) |
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上の表のように、購入手数料などの初期費用は、インデックスファンドが無料であるのに対して、ETFは株式売買と同様の売買手数料がかかります。一方、信託報酬などの管理コストは、ETFが割安です。
以下のテーブルは、実際のインデックスファンドとETFの信託報酬の比較です。日経平均株価およびTOPIXに連動する商品の中から、いずれも信託報酬が最安のものを比べています。表を見ると分かるように、ETFの信託報酬が2倍かそれ以上に安いことがわかります。
インデックスファンド | ETF | |
---|---|---|
日経平均株価 | ニッセイ日経225インデックスファンド 信託報酬:0.27 % | SMAM日経225上場投信 信託報酬:0.14 % |
TOPIX | ニッセイTOPIXインデックスファンド 信託報酬:0.29 % | MAXISトピックス上場投信(1348) 信託報酬:0.078 % |
まとめると、
初期コストはインデックスファンドが割安、管理コストはETFが割安となります。
「結局、コスト的にどちらが良いのか?」というと、約5年以上金融商品を保有し続けるのであれば、信託報酬の安いETFがお得になります。5年以上保有すれば、売買手数料のコスト分を取り返して、ETFの信託報酬の安さが効いてきます。10年、20年と商品を保有し続けるのであれば、圧倒的にETFのコストが安くなります。
以下の図は、1万ドル投資した際のインデックスファンドとETFのコスト試算です。以下の例では、4年以上の運用で、売買手数料と信託報酬を合わせたコストは、ETFが安くなることがわかります。
参考 ファンド・ETF比較のグラフの詳細は、以下をご参照ください。
利便性の比較
ファンドの買付、および分配金の取り扱いなどの利便性に関して、インデックスファンドとETFを比較します。
インデックスファンド | ETF | |
---|---|---|
買付 |
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分配金 |
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上の表から分かるように、利便性ではインデックスファンドが圧倒的に優れていることがわかります。以下、買付と分配金再投資に関して解説します。
買付
インデックスファンドは、金額ベースの購入可能です。例えば、10,000円とか15,000円など、キリが良く管理のしやすい金額で購入できます。一方、ETFは株数単位での購入となります。自分の投資したい金額で何株購入することができるのか計算したり、調節したりしなくてはいけません。
また、インデックスファンドは自動積立を行えますが、ETFはできません。毎回自分で株数を決めて、手動で購入しなくてはいけません。また、インデックスファンドは、毎月500円から自動積立できますが、ETFは数千円や数万円などが最低購入金額となります。
分配金の再投資
インデックスファンドは、分配金の再投資をファンド購入の場合に選べば、自動で分配金の再投資をしてくれます。しかし、ETFは分配金の再投資は自分でしなくてはいけません。また、再投資の際に売買手数料がかかったり、分配金を全てをきりよく再投資するのも難しいです。(株数単位の購入しかできないため)
インデックスファンドとETFのデメリットを相殺するリレー投資
リレー投資を使うと、インデックスファンドとETFのデメリットを相殺することができます。リレー投資とは、小額で積み立てたインデックスファンドをETFへ乗り換える方法です。
この方法によって、ETFの購入額あたりの売買手数料を安くすることができます。また、リレー投資後は、信託報酬のより安いETFで運用を続けることができます。
参考 リレー投資の詳細や注意点は、以下の記事をご参照ください。
国内ETF・海外ETFの違いと両者の比較
ETFには、国内ETF・海外ETFの2種類があります。この2種類の違いをコスト・利便性の2点から解説します。
国内ETF | 海外ETF | |
---|---|---|
コスト |
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利便性 |
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お互いメリット・デメリットがあります。国内ETFは、売買手数料が割安で、また円ベースで資産管理ができるので分かりやすいというメリットがあります。しかし、商品の種類が限られていたり、市場が小さいため乖離が起きたりします。
一方海外ETFは、信託報酬が格安で商品の種類も多く、乖離もそれほど大きくはなりません。しかし、売買手数料が割高だったり為替手数料がかかります。
海外ETFでおすすめなのは、バンガード社のETFです。信託報酬が最安クラスで数多くの種類があります。日本の証券会社からも売買可能できます。以下の記事から商品一覧がご覧いただけます。
インデックスファンド・国内ETF・海外ETFのメリット・デメリット比較
インデックスファンド・国内ETF・海外ETFのメリット・デメリットをまとめます。商品の特徴を確認する際は、以下の表をご確認ください。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
インデックスファンド |
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国内ETF |
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海外ETF |
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結局どの金融商品が良いのか?
ここまで、インデックスファンド、国内ETF、海外ETFの違いをみてきました。これらの情報を基に、自分の投資スタイルにあった商品をお選びしていただけたらと思います。
ここでは、私なりのおすすめ商品を紹介します。
まずインデックスファンドから!
初心者の方は、まずインデックスファンドから投資を始めることをおすすめします。
一般に購入手数料が無料です。また、毎月自動積立サービス・分配金再投資サービスなど利便性が高く、投資を続けやすい環境を作ることができます。また、小額から投資を始められる点も良い点です。信託報酬はやや割高ですが、年率0.5%程度と十分の安さです。
慣れてきたらETFにチャレンジ
投資になれてきて、投資資金が大きくなってきたら、先に説明したリレー投資などをきっかけにETFを試してみても良いでしょう。ETFの中にはフリーETFと呼ばれる売買手数料無料のETFもあります。ETFのデメリットの1つ「売買手数料」無料にすることができます。
カブドットコム証券のみでフリーETFは扱われています。
参考 カブドットコム証券の詳細確認・無料口座開設は、以下の公式ページから行えます。ご興味をもたれた方は、ぜひご覧ください。
⇒ カブドットコム証券
本ブログでの、カブドットコム証券についての評価・解説は、以下の記事をご参照ください。
上級者は海外ETFにチャレンジしても良い!
上級者の方は、海外ETFにチャレンジしても良いでしょう。少々手間はかかりますが、商品の種類の豊富さや信託報酬の安さは魅力的です。海外ETFの売買は、特定口座で海外ETFを扱え、手数料が割安なSBI証券が良いでしょう。マネックス証券や楽天証券も対応していますが、SBI証券の手数料(売買手数料+為替手数料)が最安となっています。
⇒ SBI証券の詳細確認・無料口座開設は、コチラから行えます。
参考 米国ETFの売買手数料や為替手数料の詳細は、以下をご参照ください。
ETFとインデックスファンド比較のまとめ
- インデックスファンドは、一般に購入手数料が無料で利便性も高い。そのため、投資初心者の方におすすめ。
- ETFは、インデックスファンドよりも信託報酬が割安で、長期投資向き。
- 知識があり、少々の手間を惜しまないのであれば、ETF(特に海外ETF)にチャレンジしても良い。
参考 本記事で紹介した証券会社の詳細確認・無料口座開設は、以下の公式ページから行えます。ご興味をもたれた方は、ぜひご覧になってみてください。
参考 現在行われている、お得な口座開設キャンペーンは、以下をご参照ください。
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