S&P先進国REIT指数 とは、先進国不動産市場の動向を表す代表的な指数(インデックス)です。たわらノーロード先進国リートなどの低コストインデックスファンドのベンチマークに採用されています。
本記事では、S&P先進国REIT指数の特徴、構成比、本指数をベンチマークとするインデックスファンドを紹介・解説します。また、それら金融商品のお得なオススメ購入先などを紹介・解説します。
目次
S&P先進国REIT指数の特徴・評価
S&P先進国REIT指数とは、先進国を本拠地として上場している不動産投資信託(REIT:リート)の広範なベンチマークです。約360のREIT銘柄から構成されています。
オフィスや商業施設、ホテル、マンション、物流施設、ヘルスケア施設など多種多様なREIT銘柄から構成されています。以下、本指数の各種構成比、他指数との比較、また評価などを解説します。(S&P DOW JONES INDICESのデータを基に作成)
国別構成比
以下のグラフ・表は、S&P先進国REIT指数の国別構成比です。先進国リート市場を牽引するアメリカの構成比が半分以上となっています。
国・地域 | 構成比 |
---|---|
アメリカ | 65.9% |
日本 | 7.5% |
オーストラリア | 7.1% |
イギリス | 6.6% |
フランス | 4.2% |
シンガポール | 2.6% |
香港 | 1.7% |
カナダ | 1.7% |
ベルギー | 0.6% |
オランダ | 0.5% |
スペイン | 0.5% |
ニュージーランド | 0.4% |
アイルランド | 0.2% |
ドイツ | 0.2% |
イタリア | 0.1% |
イスラエル | 0.1% |
用途別構成比
以下のグラフ・表は、S&P先進国REIT指数の用途別構成比です。各セクターバランスよく配分されています。東証REIT指数では、景気動向に左右されやすいオフィスビルの割合が約50%となっていますが、本指数は10%程度となっています。
用途 | 構成比 |
---|---|
店舗用 | 27.9% |
各種・分散投資型 | 15.6% |
オフィス | 15.0% |
住宅用 | 13.0% |
専門 | 8.7% |
ヘルスケア | 8.3% |
工業用 | 6.4% |
ホテル・リゾート | 5.1% |
組入上位10銘柄の構成比(全360銘柄中)
下表は、S&P先進国REIT指数の組入上位10銘柄の構成比です。アメリカのREIT銘柄が上位を独占しています。(構成比は、たわらノーロード先進国リートから抜粋)
銘柄 | 構成比 | 国 | セクター |
---|---|---|---|
サイモン・プロパティー・グルーフ゜ | 5.88% | アメリカ | 店舗用 |
パブリック・ストーレッジ | 3.21% | アメリカ | 専門型 |
エクイティ・レジデンシャル | 2.79% | アメリカ | 住宅用 |
ユニボール・ロダムコ | 2.62% | フランス | 店舗用 |
アバロンベイ・コミュニティーズ | 2.47% | アメリカ | 住宅用 |
プロロジス | 2.40% | アメリカ | 工業用 |
ウェル・タワー | 2.12% | アメリカ | ヘルスケア |
ボストン・プロパティーズ | 1.93% | アメリカ | オフィス |
ベンタス | 1.87% | アメリカ | ヘルスケア |
Vornado Realty Trust | 1.80% | アメリカ | オフィス |
評価・解説
本指数の構成銘柄は360銘柄と少ないように感じますが、1銘柄が不動産投資信託(REIT)として、たくさんの不動産に投資を行っています。また、セクター比率もバランスよく組まれているため、十分に分散効果が期待できる指数と言えます。
また、日本から海外不動産市場に投資する場合、本指数をベンチマークとする金融商品を購入・保有することで、先進国不動産市場へ分散投資を行うことができます。以下、海外不動産市場への投資を目的としたインデックスファンドを紹介します。
S&P先進国REIT指数をベンチマークとしたインデックスファンド
海外不動産市場への投資を目的としたインデックスファンド、およびファンドを保有する時におトクなオススメ購入先を紹介します。
インデックスファンドの特徴・解説
S&P先進国REIT指数をベンチマークとするインデックスファンドには、下表のようにたくさんの低コストファンドがあります。一つのファンドを購入・保有することで、先進国の不動産市場に分散投資をすることができます。
ファンド名 | 信託報酬 (実質コスト) | インデックスとの差異 | 過去1年間のリターン (2015/9/30時点) | 純資産 [百万円] |
---|---|---|---|---|
iFree外国REITインデックス | 0.31% (初回決算待ち) | - | - | - |
たわらノーロード先進国リート | 0.35% (初回決算待ち) | - | - | - |
EXE-iグローバルREITファンド | 0.40% (0.69%) | 0.0% | 13.6% | 2,134 |
ニッセイグローバルリートインデックスファンド | 0.45% (0.76%) | -0.4% | 13.2% | 3,280 |
野村インデックスファンド・外国REIT | 0.55% (0.61%) | -0.8% | 14.6% | 3,460 |
野村インデックスファンド・外国REIT・為替ヘッジ型 | 0.55% (0.82%) | -1.1% | 10.3% | 660 |
SMTグローバルREITインデックス・オープン | 0.55% (0.63%) | -1.3% | 14.1% | 13,553 |
i-mizuho先進国リートインデックス(為替ヘッジなし) | 0.59% (0.94%) | -0.5% | 13.7% | 412 |
i-mizuho先進国リートインデックス(為替ヘッジあり) | 0.59% (0.95%) | -1.2% | 6.6% | 75 |
eMAXIS先進国リートインデックス | 0.60% (0.72%) | -1.2% | 14.2% | 11,012 |
*EXE-i、ニッセイは、S&Pグローバルリート指数をベンチマークとする。
先進国REIT市場に投資する場合のオススメインデックスファンドは、コストの安いたわらノーロード先進国リートです。コストは投資家への確実なマイナスリターンとなるため、コストの安い金融商品を選びが重要です。
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ただし、新興国REIT市場も含み散効果も高めたいという方は、ニッセイグローバルリートインデックスファンドがオススメです。コストは、EXE-iグローバルREITファンドと比べて若干高めですが、SBI証券で保有することで年率0.1%〜0.24%のポイント還元が受けられます。これにより実質コストを大幅に削減することができます(EXE-iはポイント付与対象外)。
参考 ニッセイグローバルリートインデックスファンドや先進国REIT市場を投資目的としたインデックスファンド・ETFについての比較・詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/nissay-global-reit-index-fund/
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