超低コストインデックスファンドを提供するたわらノーロードシリーズから待望のたわらノーロード新興国株式が新規設定されました。SBI証券・マネックス証券・楽天証券の3社で購入手数料無料で購入可能です。
これまで、私は新興国株式クラスとして、積立用としてEXE-i 新興国株式ファンド、リレー投資用としてバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)を利用していましたが、積立用をたわらノーロード新興国株式へ変更することにしました。
本記事では、たわらノーロード新興国株式やその他の新興国株式ファンド、また乗り換え理由などを紹介します。
目次
低コスト新興国株式ファンドの比較
はじめに、私がこれまで利用していたファンド・ETF、たわらノーロード新興国株式の紹介を行います。基本的に毎月の積立用にインデックスファンドを使っており、リレー投資用としてETFを使っています。
参考 インデックスファンドとETFの違い、比較・詳細を以下をご参照ください。
EXE-i新興国株式ファンド
EXE-i新興国株式ファンドは、私が今まで積立用として利用していた新興国株式クラスのインデックスファンドです。ベンチマークは、FTSEエマージング・インデックスで、信託報酬は年率0.3924%と新興国株式クラスのインデックスファンドとしては、最安コストです。
EXE-i新興国株式ファンドの特徴:
- ベンチマーク:FTSE・エマージング・インデックス(配当込み、円換算ベース)
- 購入手数料:SBI証券、楽天証券などネット証券で無料(ノーロード)
- 信託報酬(税抜):年率0.3924%(管理費用を含めた実質コスト0.54%)
- 売買単位:1万円から1円単位(SBI証券で最低500円から積立投資可能)
- 決算:年1回(5月)
- 償還日:無期限(設定日:2013年5月13日)
- 信託財産留保額:なし
- 販売会社:楽天証券 ←オススメ!、SBI証券、カブドットコム証券
信託報酬自体は最安ですが、ポイント還元率のSBI証券の投信マイレージで、ポイント付与対象外となっている点がネックでした(楽天証券ならポイント付与適用)。
参考 EXE-i新興国株式ファンドの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/fund-exei-emerging/
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツ
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツ(VWO)は、私がリレー投資用として利用している新興国株式クラスのETFです。ベンチマークは、FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ・インデックス(移行中)で、信託報酬は年率0.15%と新興国株式クラスで最安です。
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)の特徴:
- ベンチマーク:FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ指数
- 売買手数料:証券会社毎(売買手数料はマネックス証券、為替手数料はSBI証券が最安)
- 信託報酬:0.15%
- 売買単位:1株
- 最低購入金額:約3,860円(2016年1月19日現在、1ドル=118円換算)
- 決算:年4回(3・6・9・12月)
- 償還日:無期限(設定日:2005年3月4日)
- 純資産総額:約5兆4,600億円(かなり多い)
- 上場市場:ニューヨーク証券取引所
- 販売会社:SBI証券、マネックス証券、楽天証券
米国ETFなので売買手数料(参照:海外(米国)ETF・株式の手数料比較!為替・売買手数料のトータルコスト最安の証券会社はどこ?)が高いですが、リレー投資を行うことで、経費率を抑えた投資が行えます。また、NISA口座であれば、買付手数料無料で購入できるのでお得です。その場合、為替手数料が最も安いSBI証券がオススメです!
参考 バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/etf-vanguard-emerging/
たわらノーロード新興国株式
この度、新たに積立用として、購入し始めたファンドがたわらノーロード新興国株式です。MSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマークとするインデックスファンドです。信託報酬0.495%とコスト最安水準のファンドです。
たわらノーロード新興国株式の特徴:
- ベンチマーク:MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算)
- 購入手数料:無料(ノーロード)
- 信託報酬(税抜):0.495%(保管費用なども含めた実質コスト:初回決算待ち)
- 売買単位:1万円から1円単位(SBI証券で最低500円から積立投資可能)
- 決算:年1回(決算日は、毎年10月12日。休業日の場合、翌営業日。)
- 信託期間:無期限(設定日:2016年3月14日)
- 信託財産留保額:0.3%
- 販売会社:SBI証券 ←オススメ!、楽天証券
信託報酬は、EXE-i新興国株式ファンドに負けますが、SBI証券の投信マイレージが適用可能なので、最大で0.24%のポイント還元を受けることができます。ポイント還元後の実質の信託報酬(ポイント考慮後:0.255%)でEXE-i新興国株式ファンド(ポイント考慮後:0.344%)よりも、だいぶ安くなります。
参考 新興国株式ファンドの比較・詳細は、以下をご参照ください。
たわらノーロード新興国株式への乗り換え理由
たわらノーロード新興国株式へ乗り換えた理由は、ポイント還元も考慮した際のコストが、本ファンドが最安となるためです。
下表は、たわらノーロード新興国株式とEXE-i新興国株式ファンドの信託報酬とポイント還元考慮後のコスト比較です。信託報酬自体はEXE-i新興国株式ファンドが安いですが、ポイント還元差し引き後のコストは、たわらノーロード新興国株式が安いことがわかります。
ファンド名 | 信託報酬 | ポイント還元適用後 |
---|---|---|
たわらノーロード新興国株式 | 0.495% | 0.255% |
EXE-i 新興国株式ファンド | 0.3924% | 0.3444% |
たわらノーロード新興国株式は、SBI証券の投信マイレージで最大年率0.24%のポイント還元が受けられます。そのため、SBI証券で本ファンドを保有することで、ポイント還元差し引き後のコストを年率0.255%とすることができます。
一方、EXE-i新興国株式ファンドは、SBI証券でポイント付与対象外です。楽天証券の年率0.048%のポイント還元しか受けることができないので、ポイント還元差し引き後のコストは年率0.3444%となります。そのため、ポイント還元も考慮すると、たわらノーロード新興国株式がお得ということになります。
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また、本記事でのSBI証券の解説・評価は、以下の記事をご参照ください。
たわらノーロード新興国株式は、です。MSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマークとしていますが、ポイント還元も含めたコストが低いことから、ファンド乗り換えを決めました。決算時の管理費用などを含めた実質コストも今後注目していく予定です。
参考 各証券会社のポイント還元率の詳細・比較は、以下をご参照ください。
NISA口座で購入ならETF1本もあり!
NISAの非課税枠が余っている方は、積立用のインデックスファンドを購入せずに、バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)1本で投資するのも良いでしょう。
本ETFを用いて積立投資を行う場合、買付コストがかかりますが、SBI証券・マネックス証券・楽天証券のいずれかのNISA口座で米国ETFを購入すれば、買付手数料が無料になります。米国ETFは為替手数料もかかるので、為替手数料を安くできるSBI証券がオススメです。
参考 米国ETFのコスト比較は、以下をご参照ください。
参考 本記事で紹介した証券会社やサービスは、以下の公式ページから無料口座開設・無料登録が行えます。ご興味をもたれた方は、ぜひご覧ください。
参考 現在行われている、お得な口座開設キャンペーンは、以下をご参照ください。
コメント
投信間での優位性は分かったのですが、VWOとの優位性をどのように考えたのかが分かりませんでした。
たわら新興国株も他の投信と同様に、おそらく0.2%程度のコストが掛かるはずですから、実質コストで比較すれば、私はまだVWOに優位性があると考えていますが、お考えをお聞かせください。
また、たわら先進国株が発売された現在、SBI証券で1000万円以上の投信を保有することは困難だと思うのですが、実際はどのような銘柄で1000万円の条件を達成されるのかも参考までにお聞かせいただければと思います。
たわら男さん、こんにちは。
本記事をご覧いただき、また大変興味深い質問をくださりありがとうございます。
早速、回答させていただきます。
まず、VWOに関してですが、10年以上の長期投資や100万円以上の一括投資の場合、VWOのトータルコスト(売買手数料+信託報酬)の方が安くなるので、
ある程度インデックスファンドで資金が貯まれば、私もリレー投資として、VWOに資金を移しています。
そのため、たわらノーロード新興国株式登場後は、たわらで毎月数万円づつ積み立てる→全体で100万円程度になったら、たわらを売却して、その資金でVWOを購入するという感じになります。つまり、たわらからVWOのリレー投資が最も良い方法と思ってます。
(もちろん投資資金がもともと100万円程度ある方は、いきなりVWOでも良いと思います。)
次に、SBI証券での1000万円保有ですが、たわら男さんのおっしゃるとおり、たわらノーロードの登場やニッセイの値下げ、その他格安ファンドの登場で難しい状況だと思います。私の場合、ニッセイ登場前から保有しているファンドをまだ売却していないので、そちらで条件クリアとなりますが、たわらでアセットクラス全部揃える方は難しいかもしれません。
例えば、たわらでポイント付与対象の資産クラスは、新興国株式・REIT系というマイナークラスのみですから、それらだけで1000万円というかなりの資金力が必要ですね。
低コストファンドだと、ニッセイ日経225インデックスファンドや世界株式インデックスファンドあたりが、ポイント付与対象でそれなりに良いファンドと言えるとは思います。
ご回答ありがとうございました。
ただ、たわら新興国株でリレーするとなると、信託財産留保額がもったいなくないですか?
信託財産留保額を考えると、リレー前提であれば、たわらよりもEXE-i新興国株の方がいいような気がするのですけれど。
Good Pointだと思います。
信託財産留保額に関して、おっしゃるとおりです。
積立期間(リレー投資までの期間)が短い場合、信託報酬ーポイントバックの優位性が発揮されませんので、
1~2年でETFに移す方は、信託財産留保額で若干損します。。
(*ちゃんと計算すれば、積立期間のオプティマイズポイントが出せますが、出してません。)
また、私の場合は、他のSBIポイント対象ファンド(ニッセイ日経225や世界経済インデックスファンド)との兼ね合いで、
たわらノーロード新興国株式を利用して1,000万円条件を達成した方がトータルでおトクになるので、たわらに変えました(昔はeMAXIS新興国株式も使っていました。。)
まとめると、
1. NISA口座枠が余っているならVWOで積立(ただし、売却時には手数料がかかるので注意。要最終資金チェック)
2. 資金が100万円規模から投資できるなら最初からVWO
3. 小資金での積立なら、インデックスファンド(たわら or EXE-i?)
3-1. 積立期間短いならEXE-i?
3-2. 積立期間長いならたわら?
* ポイントバックも考慮できる方は考慮。
もちろん、ベンチマークが違うので、その好き嫌いやチョイスは個人の判断によります。
また、今後EXE-iとたわらの実質コストやパフォーマンス(ベンチマークとの差異)が重要となるので、今は様子見で現状をキープしても良いと思います。