楽天証券が、2015年11月4日(水)から、三井住友旧DCインデックスシリーズの4銘柄を積立注文だけでなく、金額指定注文も可能にすると発表しました。
参照:【投資信託】低コスト4ファンド(DC 年金専用ファンド)の金額指定注文が可能になります|楽天証券
本記事では、2015年9月より一般販売解禁となった三井住友旧DCインデックスシリーズの特徴を振り返り、今後のさらなる低コストファンド一般解禁に関して解説したいと思います。
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目次
三井住友旧DCインデックスシリーズとは?
三井住友旧DCインデックスシリーズとは、三井住友アセットマネジメントの運用する旧DC専用インデックスファンド4銘柄のことです。2015年9月より楽天証券で一般向けに販売が開始されました。
最大の特徴は保有コスト(信託報酬)の安さです。下表にまとめた、三井住友旧DCインデックスシリーズの4銘柄の中には、信託報酬が0.1~0.2%台と超低コストファンドが含まれます。
ファンド名 | ベンチマーク | 信託報酬 | 実質コスト (信託報酬+諸経費) | 信託財産留保額 | 純資産 |
---|---|---|---|---|---|
三井住友・日本債券インデックスファンド | NOMURA-BPI総合 | 0.16% | 0.16% | なし | 29.74 億円 |
三井住友・DC外国債券インデックスファンド | シティ世界国債インデックス(除く日本) | 0.21% | 0.24% | 0.2% (購入時0.1%、解約時0.1%) | 506.8 億円 |
三井住友・DC全海外株式インデックスファンド | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本) | 0.25% | 0.36% | なし | 4.21 億円 |
三井住友・DC新興国株式インデックスファンド | MSCIエマージング・マーケット・インデックス | 0.56% | 0.89 | なし | 1.16 億円 |
新興国株式クラスを除き、他資産クラスで最安コストのファンドとなっています。また、本ファンドは、2015年10月現在楽天証券のみの販売となっているためご注意ください。
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以下、三井住友旧DCインデックスシリーズの4銘柄を簡単に解説します。すでに、ご存知の方は読み飛ばし下さい。
三井住友・日本債券インデックスファンド
三井住友・日本債券インデックスファンドは、NOMURA-BPI総合をベンチマークとするインデックスファンドです。NOMURA-BPI総合とは、国内で発行された公募利付債券の市場全体の動向を表わす指数(インデックス)です。
- ベンチマーク:NOMURA-BPI総合
- 売買手数料:無料(ノーロード)
- 信託報酬(税抜):年率0.16%
- 売買単位:1万円から1円単位(楽天証券で最低1000円から積立可能。)
- 決算:年1回(1月)
- 償還日:無期限(設定日:2002年1月4日)
- 信託財産留保額:なし
- 販売会社:楽天証券のみ
これまで最安であったニッセイ国内債券インデックスファンド(信託報酬:0.31%)を抜いて、本ファンドが国内債券クラスのインデックスファンドの中で、最安コストとなりました。
参考 三井住友・日本債券インデックスファンドの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/mitsui-sumitomo-domestic-bonds-indexfund/
三井住友・DC外国債券インデックスファンド
三井住友・DC外国債券インデックスファンドは、シティ世界国債インデックス(除く日本)をベンチマークとするインデックスファンドです。シティ世界国債インデックス(除く日本)とは、先進国(一部新興国も含む)債券市場全体の動向を表わす指数(インデックス)です。
- ベンチマーク:シティ世界国債インデックス(除く日本)
- 売買手数料:無料(ノーロード)
- 信託報酬(税抜):年率0.21%
- 売買単位:1万円から1円単位(楽天証券で最低1000円から積立可能。)
- 決算:年1回(1月)
- 償還日:無期限(設定日:2002年4月1日)
- 信託財産留保額:0.2%(購入時0.1%、解約時0.1%)
- 販売会社:楽天証券のみ
これまで最安であったニッセイ外国債券インデックスファンド(信託報酬:0.38%)を抜いて、本ファンドが外国債券の中で、最安コストとなりました。
三井住友・DC全海外株式インデックスファンド
三井住友・DC全海外株式インデックスファンドは、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、円ベース)をベンチマークとするインデックスファンドです。MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、円ベース)とは、日本を除く先進国・新興国株式市場全体の動向を表わす株価指数です。
- ベンチマーク:MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、円ベース)
- 売買手数料:無料(ノーロード)
- 信託報酬(税抜):年率0.25%
- 売買単位:1万円から1円単位(楽天証券で最低1000円から積立可能。)
- 決算:年1回(12月)
- 償還日:無期限(設定日:2011年4月18日)
- 信託財産留保額:なし
- 販売会社:楽天証券のみ
参考 三井住友・DC全海外株式インデックスファンドの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/mitsui-sumitomo-all-world-indexfund/
全世界に投資する金融商品としては、世界最安のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)(経費率:0.14%)に肉薄するコストの安さです。純資産は低調ですが、一般向けに売り出されたことを期に、今後の増加が見込まれます。
参考 全世界株式のインデックスファンド・ETF比較は、以下をご参照ください。
三井住友・DC新興国株式インデックスファンド
三井住友・DC新興国株式インデックスファンドは、MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円ベース)をベンチマークとするインデックスファンドです。MSCIエマージング・マーケット・インデックスとは、新興国株式市場の動向を表わす株価指数です。
- ベンチマーク:MSCIエマージング・マーケット・インデックス(除く日本、円ベース)
- 売買手数料:無料(ノーロード)
- 信託報酬(税抜):年率0.56%
- 売買単位:1万円から1円単位(楽天証券で最低1000円から積立可能。)
- 決算:年1回(1月)
- 償還日:無期限(設定日:2011年4月18日)
- 信託財産留保額:なし
- 販売会社:楽天証券のみ
参考 三井住友・DC新興国株式インデックスファンドの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/mitsui-sumitomo-emerging-indexfund/
ベンチマークの違いはありますが、EXE-i新興国株式ファンド(信託報酬:0.39%)の方が割安です。本ファンドに関しては、メリットがありません。
参考 新興国株式クラスのインデックスファンド・ETF比較は、以下をご参照ください。
国内株式クラス・先進国株式クラスの超低コストDCファンドも一般解禁か!?
上記で紹介したファンドは、その低コストから爆発的な人気を博しています。実際、9月10月の積立ファンドランキングで上位を独占しており、低コスト投信の需要を感じます。今回の金額指定のスポット購入により、さらに人気に拍車がかかりそうです。
参考 三井住友旧DCシリーズがランキングを独占した内容は、以下をご参照ください。
そして、最後のビックニュースとして、この三井住友DCシリーズから新たに日本(国内)株式クラス・先進国株式クラスの超低コストインデックスファンドが販売されることが期待されています。実際には、以下の2銘柄が候補に上がっており、販売されれば同資産クラス最安のインデックスファンドとなります。
三井住友・DC日本株式インデックスファンドS
三井住友・DC日本株式インデックスファンドSは、TOPIX(配当込み)をベンチマークとするインデックスファンドです。TOPIXとは、東京証券取引所(東証)1部に上場する全銘柄からなる浮動株調整時価総額加重型の株価指数で、日経平均株価と並び、日本株式市場を代表する株価指数です。
三井住友・DC日本株式インデックスファンドSの特徴:
- ベンチマーク:TOPIX(配当込み、円ベース)
- 購入手数料:無料(ノーロード)
- 信託報酬(税抜):年率0.19%(管理費用を含めた実質コスト0.20%)
- 決算:年1回(原則、毎年11月30日)
- 償還日:無期限(設定日:2011年11月9日)
- 信託財産留保額:なし
参考 三井住友・DC日本株式インデックスファンドSの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/ms-japan-stock-topix-indexfund/
以下は、現在一般向けに販売されている日本株式クラスインデックスファンドのコスト・パフォーマンス比較です。三井住友・DC日本株式インデックスファンドSの一般向け販売が開始されれば、投資コストが最安となります。
ファンド名 | 信託報酬 (実質コスト) | 配当取り扱い | インデックスとの差異 | 過去1年間のリターン (2015/9/30) | 純資産 [百万円] |
---|---|---|---|---|---|
ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.29% (初回決算待ち) | 配当込み | -0.1% | - | 1,799 |
日本株式インデックスe | 0.37% (0.38%) | 配当込み | -0.4% | 8.1% | 2,971 |
SMT TOPIXインデックス・オープン | 0.37% (0.37%) | 配当除く | +1.6% | 8.0% | 9,779 |
eMAXIS TOPIXインデックスファンド | 0.40% ( 0.41%) | 配当除く | +1.6% | 8.0% | 25,282 |
野村インデックスファンド・TOPIX | 0.40% (0.40%) | 配当除く | +1.6% | 8.0% | 1,650 |
インデックスファンドTOPIX(日本株式) | 0.62% (0.63%) | 配当除く | +1.3% | 7.7% | 13,473 |
参考 日本株式クラスインデックスファンドの詳細は、以下をご参照ください。
三井住友・DC外国株式インデックスファンドS
三井住友・DC外国株式インデックスファンドSは、MSCIコクサイ(配当込み、円ベース)をベンチマークとするインデックスファンドです。MSCIコクサイとは、日本を除く先進国22カ国、約1300銘柄から構成される株価指数です。
三井住友・DC外国株式インデックスファンドSの特徴:
- ベンチマーク:MSCIコクサイ(配当込み、円ベース)
- 購入手数料:無料(ノーロード)
- 信託報酬(税抜):年率0.16%(管理費用を含めた実質コスト0.23%)
- 決算:年1回(原則、毎年11月30日)
- 償還日:無期限(設定日:2004年11月30日)
- 信託財産留保額:なし
参考 三井住友・DC外国株式インデックスファンドSの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/ms-developed-countries-stock-indexfund/
以下は、現在一般向けに販売されている先進国株式クラスインデックスファンドのコスト・パフォーマンス比較です。三井住友・DC外国株式インデックスファンドSの一般向け販売が開始されれば、投資コストが最安となります。
ファンド名 | 信託報酬 (実質コスト) | 配当取り扱い | インデックスとの差異 | 過去1年間のリターン (2015/9/30時点) | 純資産 [百万円] |
---|---|---|---|---|---|
iFree外国株式インデックス | 0.21% | - | - | - | - |
たわらノーロード先進国株式 | 0.225% | - | - | - | - |
ニッセイ外国株式インデックスファンド | 0.25% (0.49%) | 配当込み | -0.5% | 1.2% | 17,071 |
EXE-i先進国株式ファンド | 0.3457% (0.39%) | 配当込み | +0.04% | 2.1% | 4,138 |
外国株式インデックスe | 0.50% (0.53%) | 配当込み | -0.7% | 1.5% | 14,578 |
野村インデックスファンド・外国株式 | 0.55% (0.57%) | 配当込み | -0.8% | 1.4% | 457 |
野村インデックスファンド・外国株式・為替ヘッジ型 | 0.55% (0.58%) | 配当込み | -0.7% | -3.6% | 920 |
SMTグローバル株式インデックス・オープン | 0.50% (0.55%) | 配当除く | +1.7% | 1.4% | 50,464 |
i-mizuho先進国株式インデックス(為替ヘッジなし) | 0.57% (0.72%) | 配当除く | +0.2% | -0.1% | 360 |
i-mizuho先進国株式インデックス(為替ヘッジあり) | 0.57% (0.75%) | 配当除く | -0.6% | -5.9% | 88 |
eMAXIS先進国株式インデックス | 0.60% (0.64%) | 配当除く | +1.6% | 1.3% | 31,811 |
インデックスファンド海外株式(為替ヘッジなし) | 0.84% (0.88%) | 配当除く | +1.6% | 1.3% | 9,931 |
参考 先進国株式クラスインデックスファンドの詳細は、以下をご参照ください。
コストは投資家への確実なマイナスリターンとなるため、低コストファンドの販売開始は、我々個人投資家にとって大変喜ばしいことです。
楽天証券のみで販売
三井住友旧DCインデックスファンドシリーズは、楽天証券のみの販売となっています。今後、一般販売が期待される上記の2ファンドも現在のところ、楽天証券のみの販売予定となっています。低コスト三井住友旧DCインデックスファンドを購入するため、楽天証券の口座をお持ちで無い方は、新規口座を開設をすると良いでしょう。
参考 楽天証券の詳細確認・無料口座開設は、以下の公式ページから行えます。今なら口座開設キャンペーンで最大17万円相当のポイントがもらえます。(9月30日まで)
⇒ 楽天証券の詳細確認・無料口座開設
また、本ブログの楽天証券の評価・解説は、以下の記事をご参照ください。
参考 現在行われている、お得な口座開設キャンペーンは、以下をご参照ください。