iTrust世界株式は、日本を含む世界中(先進国、新興国)の高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式に投資することを目的としたアクティブ型ファンド(投資信託)です。信託報酬0.89%と低コストで、世界中の優良企業に分散投資をすることができます。
本記事では、iTrust世界株式の解説を行います。ファンドの特徴・特徴、構成比、コスト、分配金、他ファンドの比較を解説し、本ファンドをおトクに購入できる証券会社も紹介します。
iTrust世界株式の特徴・評価
iTrust世界株式は、MSCI世界株価指数(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)(円換算ベース、ネット配当込み)を上回る投資成果を目指すアクティブ型ファンドです。世界で高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式から構成されています。
インデックスファンドは、日経平均株価、TOPIX、S&P500などの株価指数に連動する投資成果を目指したファンドです。一方、アクティブファンドとは、銘柄選別を行うことで、対象株価指数よりも優れた投資成果を上げることを目的とするファンドです。
参考 世界株価指数の詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/msci-all-country-world-index-acwi/
iTrust世界株式の特徴:
- ベンチマーク:MSCI世界株価指数(円換算ベース、ネット配当込み)
- 売買手数料:無料(ノーロード)
- 信託報酬(税抜):0.89%(保管費用なども含めた実質コスト:初回決算待ち)
- 売買単位:1万円から1円単位(SBI証券で最低500円から積立可能。)
- 決算:年1回(決算日は4月10日。休日の場合、翌営業日。)
- 信託期間:無期限(設定日:2016年2月19日)
- 信託財産留保額:なし
- 販売会社:SBI証券 ←オススメ!、楽天証券、マネックス証券
以下、本ファンドの各種構成比、コスト、分配金、また特徴・評価などを解説します(ピクテ社のデータを基に作成)。
地域別構成比
以下のグラフ・表は、本ファンドの地域別構成比です。日本を含む先進国、また新興国の各国の株式に分散投資されていることがわかります。
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国別構成比
以下のグラフ・表は、本ファンドの国別構成比です。アメリカ(米国)が全体の半分以上を占めています。その後にヨーロッパの先進国や日本が続く構成比率となっています。米国にグローバル優良企業が多いことがわかります。
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通貨別構成比
以下のグラフ・表は、本ファンドの通貨別構成比です。国別の構成比率に対応する結果となっています。米ドルやユーロ、英ポンド、日本円が上位を占めています。
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業種別構成比
以下のグラフ・表は、本ファンドの業種別構成比です。MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)の業種別構成比と異なり、ヘルスケアが上位に入っています。その他、ACWIでも上位の一般消費・サービスや情報技術、金融が上位を占めています。
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組入上位10銘柄
下表は、本ファンドの組入上位10銘柄です。米国のグローバル企業が上位に多く入っています。日本からは日本たばこ産業(JT)がランクインしています。上位10銘柄の占める割合は、20.8%となっています。
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コスト:売買手数料、信託報酬および実質コスト
購入手数料は、無料(ノーロード)です。信託報酬は年率0.89%(税抜)で、アクティブ型ファンドとしては、破格の安さです。
また、本ファンドはポイント還元率(年率:最大0.24%)のSBI証券で購入・保有することで、おトクに運用することができます。本ファンドの場合、信託報酬ーポイント還元率(最大)=0.89% – 0.24%で、実質0.65%でファンドを保有可能です。他証券会社もポイントプログラムを行っていますが、最大還元率が最も高いのは、SBI証券です。
参考 SBI証券のポイント還元の仕組みや方法の詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/how-to-use-sbi-mile-point/
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分配金
決算日は年1回(4月)です。まだ一度の決算も迎えていないため分配金実績はありません。
ただし、決算期を迎えても分配金を出さないことが望まれます、ファンドの原資となる株式の配当などは、ファンド内で再投資され効率的な運用が行われていると言えます。分配金が出てしまうと、分配金への課税分投資パフォーマンスが悪化します。
参考 分配金の課税に関しては、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/ordinary-dividend-and-special-dividend/
評価・口コミ(評判)・他ファンドとの比較
本ファンドの最大の特徴は、アクティブファンドでありながら超低コストを実現している点です。SBI証券などネット証券で購入手数料無料で取引でき、信託報酬に至っては、0.89%と超格安です。
ファンドの運用も、日本を含む先進国、新興国のグローバル超優良企業への分散投資ということで、運用面・コスト面の両面から見ても、長期の資産運用に適したファンドと言えます。
グローバル優良企業に投資するメリット
グローバル超優良企業への投資は、長期の安定した資産運用に合った運用手法と言えます。投資の神様と言われているウォーレン・バフェットも、長期で安定した収益を上げるグローバル優良企業を多数保有しています。
グローバル優良企業は、以下のような強みを武器に、長期で安定した成長を遂げることができます。
- 豊富な資金力
→ 事業基盤が強固。資金調達力がある。 - ブランド力
→ 世界的なブランド価値により、高い競争優位性がある。 - マーケティング力
→ グローバルなため、強力な販売網・マーケティング力が収益につながる。 - 価格競争力
→ 大量仕入れ・大量販売により、コスト効率が高い。 - 優れた開発力
→ 豊富な資金力により、十分な研究開発費、および優秀な研究者を確保することができる。
このように、グローバル大企業としての様々な優位性により、グローバル超優良企業は、今後も安定した成長を遂げることが期待されます。
パフォーマンス
以下のグラフは、本ファンドのマザーファンドとベンチマークであるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI世界株価指数))の2007年来のパフォーマンス比較です。リーマンショックの暴落局面以降でも、本ファンドの方がベンチマークより良好なパフォーマンスとなっています(過去のパフォーマンスであり、将来のパフォーマンスを保証するものではない)。
また、下表は、本ファンドのマザーファンドとMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスのリターン・リスク(標準偏差)の比較です。
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本ファンドは、ベンチマークを+1.65%上回っています。コスト(信託報酬)分を指し引いても+0.69%の超過となり良好です。値動きの幅(リスク)は大きめですが、リターンをリスクで割ったシャープレシオ(リスクを取った分の見返り)は、本ファンドが圧勝しています。
参考 投資におけるリターンやリスクの意味は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/risk-and-return-investment/
ここまで紹介してきたように、本ファンドはアクティブでありながら、低コストを実現しています。また運用手法も長期の資産形成を目的とした安定志向の運用となっています。パフォーマンスも良好ですので、アクティブファンドを利用して、インデックス以上の投資成果を狙いたい方には、オススメのファンドです。
ただし、さらに低コストで全世界の株式市場へ分散投資したい方は、信託報酬0.14%のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)、または信託報酬0.25%の三井住友・DC全海外株式インデックスファンドがオススメです。いずれもインデックスファンドで、iTrust世界株式よりも低コストになっています。
参考 全世界株式クラスのファンド・ETFの比較・詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/all-world-stock-indexfunds-etf/
コストを抑えたオススメ購入先
コストは投資家への確実なマイナスリターンとなり、投資パフォーマンスを悪化させます。コスト削減可能な証券会社を選び、投資パフォーマンスの向上に努めましょう。
iTrust世界株式は、以下(下表)のネット証券から購入手数料無料で取引可能です。
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その中で最もオススメなのは、最低500円から毎月自動積立可能など利便性が良く、投資信託保有時のポイント還元率が最も高いSBI証券です。
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また、本記事でのSBI証券の解説・評価は、以下の記事をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/sbi-merit-demerit/
私の場合、ファンド保有用にSBI証券・楽天証券、フリーETF用にカブドットコム証券、また海外ETF用としてマネックス証券を使用中です。他GMOクリック証券を株主優待銘柄用に口座開設しています。
証券会社でお迷いの方は、以下の記事をご覧ください。証券会社選びの基準、また用途別にどの証券会社が低コストか?などを紹介しております。
http://investment-by-index-invest.com/recommended-securities-company-for-index-funds/
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