高配当株式・銘柄への分散投資は、安定した高い配当を得れるほか、相場暴落局面に強いという面を兼ね備えています。そのため、高配当利回り企業へ分散投資することで、安定した資産運用が期待できます。
本記事では、高配当利回り株式への投資を目的とするファンド・ETFを紹介します。ベンチマークとなる指数の紹介、またコストを抑えたオススメ購入先なども紹介します。本記事を参考に低コストかつ皆様の投資方針にあったファンドをお選びください。
目次
高配当銘柄の特徴
はじめに、高配当銘柄の代表的な指数(インデックス)であるMSCIジャパン高配当利回りインデックスを例に、高配当銘柄の特徴・メリットを紹介します。
メリット1:高い配当利回り
高配当利回り銘柄なので、配当利回りが日本株式市場の平均値よりも高い点がメリットの一つです。下表は、TOPIXとMSCIジャパン高配当利回りインデックスの配当利回りを比較したグラフです。
MSCIジャパン高配当利回りインデックスの配当利回りが、圧倒的に高いことがわかります。株価の上昇益(キャピタルゲイン)だけでなく配当金(インカムゲイン)を目的とした投資にも向いています。
メリット2:暴落局面に強い
一般的に、高配当企業は相場の暴落局面に強い傾向があります。配当金を多く払えるということは一般的に財務が健全であるからです。また、配当金目的に投資を行った人は、株価下落局面でも株を売らない傾向にあるためです。
下表は、TOPIXとMSCIジャパン高配当利回りインデックスの年毎のリターンです。ITバブル崩壊(2000年~2003年)やリーマンショック後(2007,2008年)、東北大震災(2011年)のTOPIX暴落局面では、総じてMSCIジャパン高配当利回りインデックスが高いリターンとなっています。
メリット3:TOPIXよりも高パフォーマンス
下表は、TOPIXとMSCIジャパン高配当利回りインデックスの2000年からのパフォーマンス比較です。始点によって両者のパフォーマンス優劣が変わる場合がありますが、メリット2で解説したように、MSCIジャパン高配当利回りインデックスは、暴落局面であまり下落しないため、良いパフォーマンスです。
デメリット
高配当銘柄のデメリットは、減配により株価が大きく下がる点です。配当を目的として株式を保有していた方々の失望売りがでるためです。この減配などのリスクを軽減するため、以下紹介する高配当利回り指数は、財務の健全度なども考慮して銘柄の選別を行っています。
高配当銘柄への投資を目的とした指数・インデックス
下表は、高配当利回り企業への投資を目的とした指数・インデックスの一覧とそれぞれの構成銘柄数・配当利回りのを表したものです。
インデックス | 銘柄数 | 配当利回り |
---|---|---|
MSCIジャパン高配当利回りインデックス | 40銘柄 | 2.76% |
東証配当フォーカス100指数 | 100銘柄 | 2.56% |
野村日本株高配当70 | 70銘柄 | 2.49% |
配当利回りは全ての指数で、ほぼ同水準です。構成銘柄数は、東証配当フォーカス100指数が最も多く、国内リートも10銘柄程含まれます。
ただし、高配当利回り銘柄の指数で最もオススメなのは、MSCIジャパン高配当利回りです。配当利回りも高く、次に紹介するように、MSCIジャパン高配当利回りをベンチマークとするファンドが最も低コストであるためです。
参考 MSCIジャパン高配当利回りの詳細は、以下をご参照ください。
高配当銘柄への投資を目的としたETF
以下、高配当銘柄への分散投資を目的としたETF、また投資パフォーマンス向上のため投資コストが安いオススメ購入先を解説します。
ETF銘柄の解説
高配当銘柄への投資は、以下紹介するETFを利用することで行えます。
参考 ETFに関する詳細は、以下をご参照ください。
下表は、高配当銘柄への分散投資を目的としたETFのコスト・ベンチマーク比較です。
銘柄 | 信託報酬 | ベンチマーク | 最低購入金額 (2015年11月現在) |
---|---|---|---|
iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF(1478) | 0.19% | MSCIジャパン高配当利回りインデックス | 1,942円 |
上場インデックスファンド日本高配当(1698) | 0.28% | 東証配当フォーカス100 | 17,220円 |
NEXT FUNDS野村日本株高配当70連動型上場投信(1577) | 0.32% | 野村日本株高配当70 | 23,270円 |
ベンチマークの違いによる過去の投資パフォーマンス結果は特に優劣がありません。そのため、投資パフォーマンス低下の一因となる投資コストの安いETFを選ぶことが重要です。
コスト最安はiシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF(1478)です。そのため、高配当銘柄への投資はiシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF(1478)が最もオススメです。
参考 iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETFの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/ishares-msci-japan-high-dividend-yield-etf-1478/
高配当銘柄だけでなく、日本株式へ広く分散投資を行いたいという方は、TOPIXをベンチマークとするニッセイTOPIXインデックスファンド(信託報酬:0.29%)やETFならiシェアーズTOPIX ETF(1475)(信託報酬:0.06%)がオススメです。
参考 ニッセイTOPIXインデックスファンドやiシェアーズTOPIX ETF(1475)、その他の日本株式市場への投資を目的としたインデックスファンド・ETFは、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/nissay-topix-indexfund/
http://investment-by-index-invest.com/ishares-topix-etf-1475/
また、米国の高配当株式への分散投資を行いたい場合は、iシェアーズ米国高配当株ETF(信託報酬:0.12%)がオススメです。低コストで財務の安定した米国高配当75銘柄に分散投資が行えます。
参考 iシェアーズ米国高配当株ETFの詳細は、以下をご参照ください。
http://investment-by-index-invest.com/ishares-america-high-dividend-etf-1589/
その他スマートベータ型ETF
近年、TOPIXや日経平均株価など伝統的な株価指数を上回る投資成果を目標とし、スマートベータの開発が進んでいます。本記事で紹介した高配当銘柄指数もスマートベータの1つです。実際に、TOPIXなどと比べて相場下落局面に強いなどの成果が得られています。
スマートベータには、高配当銘柄指数の他、低ボラティリティや企業の財務状態を指標化するものもあります。高配当銘柄指数の他のスマーベータ型ETFにご興味のある方は、以下をご参照ください。
投資コストを抑えたお得なオススメ購入先
コストは投資家への確実なマイナスリターンとなり、投資パフォーマンスを悪化させます。投資コスト(売買手数料)の安い証券会社を選び、パフォーマンス向上に努めましょう。
iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF(1478)や上表のETFは、国内ETFのため、国内株式売買手数料が安い証券会社での売買が重要です。下表は、各証券会社の国内株式・ETFの売買手数料比較です。
証券会社名 \ 約定代金 | 10万円 | 20万円 | 30万円 | 50万円 | 100万円 | 200万円 | 300万円 | 500万円 | 1000万円 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SBI証券 | 90 | 105 | 250 | 250 | 487 | 921 | 1152 | 1152 | 1152 |
GMOクリック証券 | 88 | 98 | 241 | 241 | 436 | 834 | 834 | 834 | 834 |
カブドットコム証券 | 90 | 180 | 250 | 250 | 990 | 1890 | 2790 | 3690 | 3690 |
ライブスター証券 | 80 | 97 | 180 | 180 | 340 | 600 | 600 | 800 | 800 |
松井証券 | 0 | 300 | 300 | 500 | 1000 | 2000 | 3000 | 5000 | 10000 |
マネックス証券 | 100 | 180 | 250 | 450 | 1500 | 3000 | 4500 | 7500 | 15000 |
楽天証券 | 139 | 185 | 272 | 487 | 921 | 921 | 921 | 921 | 921 |
表からわかるように、投資資金が10万円以下なら松井証券が、10万円以上ならライブスター証券が圧倒的にお得です。皆様の投資資金に合わせてお使い分けください。
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また、本ブログでの松井証券・ライブスター証券の評価・解説は、以下をご参照ください。
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コストは投資家の確実なマイナスリターンとなります。購入にかかる費用(売買手数料と為替手数料)が安い証券会社を選び、コストお抑えましょう。
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