人気株主優待銘柄を利用したイベント投資 | インデックス投資で資産運用

人気株主優待銘柄を利用したイベント投資

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人気株主優待銘柄を利用したイベント投資

本記事では、株主優待銘柄を利用して、投資パフォーマンス向上を狙う方法を紹介します。こちらの方法は、夕凪さんの著書などでも紹介されている手法で、管理人も実践しております。

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目次

個人投資家がプロに勝つための「イベント投資」

まずはじめに、イベント投資とは何か?なぜイベント投資が我々個人投資家に向いているか、というこを簡単におさらいします。

イベント投資とは、今回説明する株主優待銘柄を利用した方法のように、相場のクセや周期性、アノマリーを利用して、利益を上げる投資方法です。

なぜ、イベント投資が個人投資家にむいているのかというと、プロの投資家は相場の周期性という曖昧な理由によって投資を行うことができないからです。プロの投資家は、投資に至った理由を、会社や顧客に定量的に説明し、納得させなければいけません。投資先の財務状況や成長性など、しっかりとした理由が無い限り投資は行うことができません。

個人投資家がプロの投資家と、相場で真っ向から戦うことは合理的ではありません。イベント投資は、個人投資家がプロを出し抜き、相場で生き残るための最善の投資方法と言えます。

参考 イベント投資の詳細や他のイベント投資法などに関しては、以下をご参照ください。

個人投資家の強みを活かす「イベント投資」
サテライト株式運用として、管理人も行っている「イベント投資」という投資手法について説明致します。 イベント投資は、個人...

なぜ株主優待銘柄を利用するのか?

イベント投資で株主優待銘柄を使う理由は、そのわかりやすさにあります。具体的には、売買時期のわかりやすさ銘柄選択のわかりやすさがあります。

売買時期のわかりやすさ

株主優待銘柄を使う理由の1つとして、売買時期がわかりやすいことが上げられます。人気の株主優待銘柄は、権利付き最終日に向けて、需要が高まり上昇していきます。そして権利落ち日に下落します。通常の株式売買では、売買のタイミングが非常に難しいですが、株主優待銘柄を利用したイベント投資では、売買のタイミングが非常に分かりやすいのです。(売買タイミングの詳細については後述します。)

銘柄選択のわかりやすさ

また銘柄選択のわかりやすさも、株主優待銘柄を利用する大きな理由の1つです。通常の銘柄選択は、財務諸表などのファンダメンタルズ、成長性、必要であればテクニカルなど総合的な判断が重要です。しかし、株主優待銘柄は、優待として人気がある銘柄の株価が上昇します。自分が「この優待がほしい」と思えるかどうかが重要であり、通常の銘柄と比べると、銘柄選択の基準がある程度簡単になります。(銘柄選択の詳細は、後述いたします。)

参考 株主優待の基本事項等に関しては、以下の記事をご参照ください。

株主優待・配当金を受け取るために知っておくべき基本
株主の特権に「株主優待」と「配当金」があります。特に株主優待は、ファンドやETFでは味わえない楽しみがあります。配当金や株主優待...

イベント投資に利用する株主優待銘柄の選定方法:本投資法にむく銘柄とは?

株主優待銘柄を利用したイベント投資に最適な銘柄のチェックポイントを、以下に10項目挙げます。
実際の銘柄選びの際に参考にしてみてください。

  1. 相場環境に影響を受けない内需系の銘柄
    権利付き最終日へ向けて上昇する銘柄が良いので、相場環境に左右されない、外食系や小売りなどの内需関連株(ディフェンシブ株)を選びましょう。
  2. 優待だからこそほしいもの(ブランド力や優待限定商品、自社製品)
    普段は買わないけど、優待だから欲しいもの。こういった銘柄が本投資には向いてます。優待限定の高価な商品、マニアックな商品、ブランド力のある自社製品、こういったものは、権利付き最終日に向けて上昇しやすい銘柄です。また妻や家族などに聞いてみるもの良いでしょう。女性目線、子供目線で人気のある優待銘柄がみつかります。
  3. 優待利回りが高いもの
    優待利回りが高い銘柄もお得感があり人気です。
  4. 財務の健全なもの
    最低限、赤字かどうか確認だけで良いでしょう。さすがに赤字の企業は株価がのびません。
  5. 割安なもの
    できれば割安なものが良いでしょう。割安感のある方が買われやすい傾向があります。
  6. 3月に権利付き最終日を迎えるもの
    日本企業の株主優待銘柄は、3月に権利付き最終日が集中していおり、株主優待銘柄が注目されやすい環境になっています。また、株式市場のアノマリー等もあいまって、個人投資家が旺盛になる季節でもあります。
  7. マネー誌などで過去に取り上げられたもの
    こういった銘柄も人気がでやすく、権利付き最終日に向けて、株価が上昇しやすい傾向にあります。
  8. 信用取引ができないもの
    クロス取引というものがあります。この手法を利用すると、一日だけ株を保有していれば優待を受け取ることができます。クロス取引のできる銘柄は、権利付き最終日に向けて株価上昇しない傾向があります。ただし、このクロス取引ができる銘柄は、信用取引のできる銘柄だけです。そのため、本イベント投資では、信用取引のできない銘柄を選ぶことをおすすめします。
  9. 逆日歩がつきやすいもの
    逆日歩とは、制度信用取引を用いてクロス取引を行った際に発生する可能性のあるコストです。クロス取引ができる銘柄でも、逆日歩でコストがかかりそうな銘柄は、クロス取引されません。そのため、クロス取引ができる銘柄であっても、逆日歩が過去に頻繁に発生している銘柄も、権利付き最終日に向けて買われやすい(上昇しやすい)傾向があるので、本イベント投資にはおすすめです。
  10. テクニカル的に良好なもの
    次に述べる売買タイミングにも関係があることですが、上昇トレンドの銘柄を選ぶのも重要です。基本的に、下落トレンドにある銘柄は、権利付き最終日に向けて、上昇があまり大きくならない傾向にあります。

以下は「おすすめ書籍: 「スタバ株は1月に買え! 10万円で始めるイベント投資」」で紹介されている、過去のイベント投資において好成績を残している銘柄です。参考にしてみてください。

銘柄過去10年の成績
タカノ (7885)10勝0敗
モスフード(8153)10勝0敗
アトム(7412)10勝0敗
昭文社(9475)10勝0敗
京阪電気鉄道(9045)10勝0敗
リーガルコーポレーション(7938)9勝1分
王将フードサービス(9936)9勝1敗
松屋フーズ(9887)9勝1敗
梅の花(7604)9勝1敗

*過去10年の勝敗は、2004年〜2013年の間、各銘柄を1月最初の営業日の寄り付きで購入し、3月末の最初の営業日の寄り付きで売却した時の銘柄毎の勝敗(損益)。

株主優待銘柄を利用したイベント投資の方法・手順

株主優待銘柄を用いたイベント投資の概略図

上の図で表したように、株主優待銘柄を利用したイベント投資では、株主優待銘柄が権利付き最終日に向けて、株価が上昇するという性質を利用します。以下の手順・売買タイミングで投資を行いましょう。

株主優待銘柄を利用したイベント投資の手順と売買タイミング

  1. 買付タイミング:権利付き最終日の1〜3ヶ月前に、株主優待銘柄を購入する。
    3ヶ月以上前の購入になると、外的要因からくる下落リスクが高まるので、1〜3ヶ月前で権利付き最終日向けて上昇のトレンドが見えてきたら、買い付けましょう。
  2. 売却タイミング:遅くとも権利付き最終日の1週間前、遅くとも3営業日前までに売却する。
    権利付き最終日のギリギリまで保有し続けても良いのですが、あまりに直前過ぎると権利付き最終日前の売りにより株価が下落するケースがあります。

3ヶ月前から緩やかに上昇するもの、または1ヶ月前から急上昇するもの等、銘柄により上昇のトレンドにクセがありますので、過去の値動き等をチェックしてみると良いかもしれません。

イベント投資のおすすめ証券会社と資産管理方法

以下、イベント投資を行うためのおすすめ証券会社とその証券会社など管理方法を紹介します。証券会社は、手数料を抑えた証券会社を選ぶようにしましょう。コストは投資家への確実なマイナスリターンとなります。

実質手数料無料になるGMOクリック証券がおすすめ

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参考 GMOクリック証券で手数料を実質無料にする詳細な方法は、以下をご参照ください。

GMOクリック証券の売買手数料を株主優待で無料にする方法、申込手順のまとめ
GMOクリック証券は、GMOインターネットやGMOクリックホールディングスの株主優待により、ETFや株式の売買手数料をキャッ...

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SBI証券の優待検索ツールも便利

SBI証券の株主優待銘柄検索ツールも便利です。私の場合、株式売買は手数料の安いGMOクリック証券で行い、株主優待の検索作業はSBI証券を利用しています。下図は、実際のSBI証券の株主優待銘柄検索の画面です。以下に示すように、さまざまな項目で詳細検索が可能です。

SBI証券の株主優待ツール

SBI証券の優待検索ツールで条件付き検索ができる項目

  • 優待の種類(金券系、食品系、女性向け、娯楽系など)
    →優待の種類が選べます。イベント投資的には、食品系や娯楽系、女性向け系が良いでしょう。
  • 権利確定月
    →イベント投資で重要な優待確定月を選ぶことができます。
  • 優待獲得に必要な株式買付金額
    →個人の資金に合わせて、銘柄を選ぶことができます。
  • 優待利回り
    →利回りの条件を指定できます。高利回りのものをイベント投資では選びます。
  • PER、PBR、自己資本率などのファンダメンタルズ
    →割安であるかを確認するためにPERの条件指定は便利です。

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SBI証券

また、本ブログでのSBI証券の評価・解説は、以下をご参照ください。

SBI証券口座開設のメリット・デメリット
SBI証券 は、ネット証券の中でも老舗の部類で、多くの投資家に使われている証券会社です。国内・海外株式(ETFを含む)、FX...

まとめ

  • プロが行うことが難しい「イベント投資」を行い、個人投資家の強みを活かす。
  • イベント投資の中でも、株主優待銘柄を利用した方法は、我々になじみがあり、わかりやすい。
  • 人気のある優待銘柄は、権利付き最終日に向けて上昇しやすい。
  • 人気のある優待銘柄をみつけて、1〜3ヶ月前に購入する。
  • 遅くとも3営業日前くらいに売却(利益確定)する。

参考文献

  • スタバ株は1月に買え!10万円から始めるイベント投資入門、夕凪著
    →株主優待銘柄を使ったイベント投資の方法と候補銘柄等が掲載されています。

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「スタバ株は1月に買え!」の書評は、以下の記事をご参照ください。

おすすめ書籍: 「スタバ株は1月に買え! 10万円で始めるイベント投資」

また、私自信の株主優待を利用したイベント投資や昇格期待の株主優待バリュー投資に関する紹介・ブログは、以下のサイトからご覧いただけます。ご興味をもたれた方は、ぜひご覧ください。
サテライト株式投資|昇格期待の株主優待バリュー投資

参考 本記事で紹介した証券会社は、以下から無料口座開設が可能です。

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