みなさまは、我々が受け取る分配金が 2種類 あることをご存知でしょうか?
分配金には、 普通分配金 と 特別分配金(元本払戻金)という2種類があります。税制面などの違いがあるため、両者の違いを理解し投資を行う必要があります。
本記事では、「普通分配金」と「特別分配金(元本払戻金)」の違いを解説します。
目次
普通分配金と特別分配金の違い
普通分配金と特別分配金の大きな違いは税金です。普通分配金が課税対象なのに対して、特別分配金は課税対象外(非課税)です。
普通分配金と特別分配金の判断方法
基本的に税金は、利益を上げた際にその利益に課税がされます。分配金も例外ではありません。ファンドの分配金発生時に、そのファンドで投資家が儲けているか損しているかによって、分配金の性質が変わってきます。
具他的には、普通分配金と特別分配金は、分配金の決算日のファンドの基準価値と我々の投資個別元本の関係によって決まります。個別元本とはそれぞれに算出される平均取得価額です。
基準価値が個別元本より高い場合、分配金は普通分配金となります。逆に、基準価値が個別元本より低い場合、基準価値と個別元本の差額分が特別分配金となります。
分配金の種類 | 税金 | 基準価額と個別元本の関係 |
---|---|---|
普通分配金 | 課税対象 | 基準価値 > 個別元本 ⇒ 分配金全額が普通分配金。 |
特別分配金 (元本払戻金) | 課税対象外 (非課税) | 基準価値 < 個別元本 ⇒ 差額が特別分配金。 分配金から特別分配金を引いた部分は、普通分配金になる。 |
ファンドの平均取得額を調べる方法
証券会社の取引報告書などで確認するのが良いでしょう。
私の場合、マネーフォワードという資産管理ツールを使ってチェックしています。以下の図はマネーフォワードの画面です。以下のようにファンドの平均取得額を知ることができます。
参考 マネーフォワードを使ったモニタリングの方法は、以下をご参照ください。
普通分配金と特別分配金の違いの具体例
以下、決算日の基準価額が10,000円で、分配金が1,500円支払われた時の2種類の分配金の振る舞いの違いを具体的に解説します。
個別元本が11,000円の場合 (同額または上回っている場合) | 個別元本が9,000円の場合 (下回っている場合) |
|
---|---|---|
特別分配金 (課税対象外: 非課税) | 特別分配金:1,000円 =11,000円(個別元本) -10,000円(基準価額) | 特別分配金:0円 |
普通分配金 (課税対象) | 普通分配金:500円 = 1,500円(収益分配金) -1,000円(特別分配金) | 普通分配金:1,500円 |
修正後の個別元本 | 修正後の個別元本:10,000円 = 11,000(個別元本) -1,000円(特別分配金) | 修正後の個別元本:9,000円 (個別元本の修正なし) |
上の表の個別元本とは取得価額のようなものです。お取り引き証券会社の取引残高報告書で確認したり、先ほど紹介したマネーフォワードで確認すると良いでしょう。
普通分配金と特別分配金のまとめ
- 分配金には、普通分配金と特別分配金(元本払戻金)の二種類がある。
- 普通分配金は課税対象、特別分配金は課税対象外(非課税)。
- 決算日のファンド基準価値が、我々のファンド平均取得額よりも高ければ、その差額分は特別分配金となる。
- ファンドの平均取得額は、証券会社から確認できるが、全ての銀行・証券会社が一括管理できるマネーフォワードでの確認がより便利。
参考 現在行われている、お得な口座開設キャンペーンは、以下をご参照ください。