現在、日経平均株価やTOPIXが大きく上昇しており、日本もいよいよ好況時代突入かと言われています。しかし、先週発表された1月の外食売上高は低迷しております。
私の個人的な考えですが、お財布が潤っている場合、「おいしいものが食べたい」と思います。外食でちょっと豪華なお食事をとったりと豪華な気分に浸りたいと考えます。そのため、外食売上高は、国民の好況感を知る上でなかなか興味深い経済指標になると思います。
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2015年1月の外食売上高
先週1月の外食売上高が発表されました。(日経さんの記事)全体売上高は5.0%減と2ヶ月連続で前年を下回りました。物価上昇により客単価は+3.1%となっていますが、客数-7.9%と客足の低下が売上高を押し下げた要因となりました。
売上高減少の主な理由は、ファーストフードの異物混入事件による、客足の低下です。ファーストフード関連の売上高は11.3%減少となり、全体の売上高の足を引っ張った形となりました。
他のセクターを見てみると、パブ・居酒屋は売上高は減少したものの、ファミリーレストラン・ディナーレストラン・喫茶では、売上高が数%上昇しました。客足の低下を最小限にとどめ、客単価をあげることで売り上げを伸ばした形となっています。
外食売上高結果からの考察
売上高を伸ばしたセクターに共通するのは、客単価をあげた中、客足の減少を最小限に抑えたことです。これは二つの可能性を示唆します。
- お金に余裕のある方(富裕層など)は外食を楽しむ。
- 外食は普段の食事ではなく、何か特別な時にお金をかけて、楽しむ。
1.が理由であれば、好況感がまだ我々一般人までおりていないことが大きな理由です。2.が理由であれば、もはやこれは、国民の意識が変わったことが要因です。
私個人的には、デフレ・低賃金のもと2.の理由によって、「外食は特別な時のみにする。」というマインドが私を含めた一般人に浸透してきた結果だと思います。実際私も外食はめっきり減り、何か特別な記念日や旅行先など特別な時のみに外食をしています。
新たな企業の試み
こういった客層のマインドの変化にいち早く気づき、対応している企業などもあります。デニーズなどは客単価を上げる戦略に出ています。(日経さんの記事)
本記事のまとめ:
- 日本株式市場が良好な中、外食などの好況感を表す指標は伸びていない。
- ファーストフードの異物混入騒動などが主原因。
- 国民の意識の変化が外食の客単価に現れている可能性がある。
- その変化にいち早く、対応しつつある企業もある。
今後、日本では節約生活の中で、ひとときの贅沢を味わうような生活感に変わっていくのかもしれません。
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